片翼の天使 11

 忠勝「仙人、でござるか。まさか、仙人まで現れる事態になるとは驚きにござる。時空省でもそのような者は居られぬゆえ。」

 六道仙人「まぁそうであろうな。それに付け加えると、儂はこの世界の住人ではない。要は、其方たちとはある意味同胞であろうな。さて、もう少し詳しい話をしたいが、今はあの爆音のする方へ行かなくてはならぬ。特に、そこの金色の髪の少年。」

 

クラウドは、自分のことであるとすくに悟った。一瞬、ビリーも振り向きそうになった。が、何故だろうか。ビリーはクラウドが何かを感じ取ったのを理解したのだ。六道仙人もクラウドに鋭い視線を送っており、クラウドもその表情を見て、何かを理解したかのような顔をしていた。

 

 クラウド「ああ、俺には感じる。あんたが言いたいことは俺にはわかる。…あいつがいるんだろ?」

 六道仙人「やはり、星の力を持つ其方には感じたか。なら、やるべきことは分かるな?」

 クラウド「…セフィロスを止める。だな。が、どうやら、あいつも強くなっている。…ここにいる皆の手も借りたい。」

 

クラウドは、ここにそろっている異世界から集まった者たちを見て、協力を仰ぐ。皆のリアクションはバラバラではあったが、不思議と答えは一致していた。