片翼の天使 24

そして、残りの三人【ワルキューレ三姉妹】について簡潔に説明しておこう。ワルキューレとは、北欧神話に登場する女性たちである。北欧神話によれば、神々の最終戦争である【ラグナロク】にて、勇敢な戦士を【ヴァルハラ】と呼ばれる天国ところへ連れていくのがこのワルキューレであるとされる。同神話における最高神オーディンが鋳造したとされる、限りなく人間に近い存在だ。

 

カルデアでは、その中でもこの三人が英霊として召喚されている。因みに、補足としてだが、彼女たちが召喚されたのは、地球の危機が訪れているためらしい。そうでないと、どんな魔術師であっても、ワルキューレが召喚されることはないということらしい。

 

さて、ここから再び巴御前の回想に戻ろう。先ほどの調子でゲームを楽しんでいた五人。その結果、それぞれ様々なリアクションをとっていた。そんな彼女たちを、ソファー越しからいていた人物が二人いた。カルデアのマスター、藤丸立香とシールダーのサーヴァント【マシュ・キリエライト】の二名だ。

 マシュ「いえいえ、皆さん全員優勝の可能性がありました。」

 藤丸「俺も横から見ていたけど、ものすごく手に汗握る展開だったよ。あ、そうそう。白熱してみんな喉乾いてないかな。何か持ってくるよ。」

彼は、各々から飲みたいものを聞き、レクリエーションルームから退出した。