冬木編 はじめはアインツベルン城10

 イリヤ「それもそうなのだけれど、あなたも何よ?話を聞くところによると、あなたもサーヴァント召喚できるとかいうデタラメできるらしいじゃない?それどういうことよ?」

 山本「確かに、それを先に聞くのは当然だろう。一応、リスクはあるものの、サーヴァント召喚できなくともない。というのが正しい答えだ。」

 

山本は何故か口を濁す。そう、できなくもないが、実は彼の行う召喚はかなり不完全だからだ。

 山本「厳密にいうなれば、抑止力からまず記録だけを取り出し、そのあと自分の魔力で補充しているだけなんだ。しかも、呼べる英霊の記録は限られていて、結構不便だ。しかも、自分の使い魔としても使用できない。もはや、一時的な傭兵に近いのさ。」

 イリヤ「なるほど、みよう見まねだということね。」

 山本「そういうこと。自分の時代でも、ある事件をきっかけに抑止の英霊を召喚するためにチャレンジした人が多かったけど、出来て自分以下のレベル。シャドウサーヴァントを誤って呼べるくらい。それに、もう未来には劣化サーヴァントもどきを呼べる時空石というのがあって、そんなことする必要はなくなってしまったのさ。」

 

イリヤは一応聞き出せたので満足ではあったらしい。というか、それサーヴァント召喚といえるのかどうなのよという感想は抱いたが。