冬木編 はじめはアインツベルン城 24

が、彼ら鬼だけ何とかすればいいというわけではない。そう、敵はまだ背後にいるのだから。

 山本「いや、敵はこれだけじゃないな。…後ろ!!そこの三人!残念だがばれてるが如何するつもりかな?」

挑発。相手の手の内にかんして全てこちらで把握していると言わんがごとく。

 ワイアット「どうやらバレちゃしかたねぇな。」

 朱紗丸「そうだ、我々の存在によく気づいたのぉ」

 君麻呂「どうやら、相当の手練れと見える。気を付けておいた方がいいね。」

 

そうして、森の奥から出てくるのは生きていた時代どころか、完全に異世界の住人までのタッグである。しかも、種族まで違うと来た。

 山本【銀河め、あいつほんと見境なしに色んなとこから人材集めてきやがる。】

前回の時空大戦のときもそうだったらしい。彼率いる軍勢は、時代や世界をはるかに超越した者たちの集まりだったと聞く。魑魅魍魎、人海戦術。そこから生み出される阿鼻叫喚の地獄。しかし、その地獄を生み出したものは、自らの敗北を認め、おとなしく立ち去ったのだ。【いつかより恐ろしい地獄を生み出す】と言い残して。西暦2410年4月のことである。

 

 山本「まったく、当時のお偉いさんたちには本当に頭が下がる。こんな異世界から集まった連中と戦わされていたって、そりゃ生きた心地しないな。」

 ワイアット「そうだろうさ、正義のガンマン、サーヴァント【ガンナー】ワイ・アット・アープもそう思うぜ。まぁ今は悪の手先状態だからそういうのは本当におかしな話なのかもしれんがな。」