第二章 前日 11

 皆各々戦闘態勢に入る中、残った二人、良牙と王ドラ、そして私の三人はこれからどうするかを話しあっていた。

山本「…さて、これからどうしようかという話だ。どうやら、敵の襲撃が始まってしまったみたいだけど、我々はまだ敵と出会っていない。そこでだ、我々三人の戦力は近接タイプが三人ということになるけど、どう戦おうか。」

 良牙「そうだな、あんたは剣使いで俺たちは格闘家だ。ということは、あんたのほうがリーチが俺たちに比べれば長い。」

 王ドラ「それに、副長官さんは剣技以外にいろんな術が使える【中遠距離タイプ】。ということはつまり、私たちが前線で戦って、様々な術で私たちをサポートしていただけたら…。」

そう会話を続けている間に、敵方最後の二人【ユダ】と【ノイトラ】が三人の目の前に現れた。

 

 ユダ「ほう、この三人が最後の敵というわけか。」

 ノイトラ「どうやら、そうらしいな。とくに、あのトレンチコートを着た【ヤマモト】とかいうやつには気を付けろと仮面野郎が言ってやがったな。まっ、強えぇんならいいがな、そいつがよ。」

どうやら、会話をし続ける暇は一切ないということを悟った三人は、先ほど話した作戦で戦闘を開始することとした。

 山本「どうやら、敵さんが現れたみたいだな。」

 王ドラ「えぇ、どうやらそのようですね。」

 

私が二人の後ろに立ち、前衛として格闘タイプの二人が私の前に立つ。私は、敵の二人に【白閃】を構えそのまま敵に向け、大声で話し始める。

 山本「お前たちが最後の刺客か!何故お前たちはこのようなことをする!」

 ユダ「確かに、お前の言う通り何故我々が時空を超えてこの場に結集しているか、さぞ疑問に感じていることだろう。しいているのなら、ある人物から取引を頼まれたと言えばよかろうか?」

 ユダは、実に尊大な態度を取りながら、我々を見つめ、そう語った。横にいるノイトラはそんな態度を気に入らないのか、けだるそうにしている。

 ノイトラ「ったくよぉ。本当に偉そうな奴だな、てめぇは。…まぁ、そういうことらしい。俺はそこんとこよくわかんねぇんだが、ただ強いやつと戦えるって仮面の野郎に聞いたんで参加してるだけなんだがよ。まぁ、そういうわけだ、簡単に死んで貰っちゃあ困るぜ。」

 

敵味方各々構えを取り、それぞれ出方を見極めようとしている。それぞれ、敵がどういった戦法を得意としているのか、構えから推測し合う 

 良牙『さて、敵さんは二人。一人は眼帯つけてる大鎌の男と厚化粧の格闘家、果たしてどう立ち振る舞えばいいか。』

 山本『どうやら、あのでかい鎌を持った奴はかなり強い。しかも、あのユダという男も侮れない。いかに固い鋼でも切断することができるという南斗聖拳の使い手だ。果たして、どうふるまうか…。」