時空省【時を超える者たち】 5-2章

モールとその師 6

モール「問題ございませんマスター。…聖杯戦争のシステムを利用すれば問題なく実行に移せることかと。」 皇帝「そうか。通商連合の時といい、仕事が早い。それでは、早速事を進るとしよう。召喚したサーヴァント【駒】どもをさっそくやつらのもとへ送りこめ…

モールとその師 5

モール「只今戻りましたマスター。相変わらず不穏なことはありません。」 皇帝「そうか、なら問題ない。…おお、そうだ。すまぬが、一旦席を外させてもらえるかな博士?」 ゼーナ「ええ、お弟子さんとお話があるのでしょう?いいわ、私も今からやりたいことが…

モールとその師 4

さて、この事件を起こしたテロリストの二人は、自分たちのねぐらへ戻っていた。時は、21世紀初頭の日本の地方都市【冬木市】に存在する【大空洞】と呼ばれる巨大な洞窟である。 ゼーナ「あら、戻ってきたのね。どうだった?なかなか有能な面々じゃない彼ら?…

モールとその師 3

そう言い残して、二人は目の前から完全に消え去った。あたりを見渡しても、もう誰もいない。一体今のは夢か幻か。と、一瞬思った一行だったが、どうやら、現実であったらしい。というのも、この階のトイレから自分たちがいる所までシッカリと戦闘の跡が残っ…

モールとその師 2

銀時含め、残りの4人も眼前にいる二人を睨みつける。が、何故であろうか。体が前へも後ろへも動けない。睨みつけているのはこちらであるというのに、あたかも自分たちが蛇に睨まれた蛙といった状況なのだ。その五人のほかに、この階へ駆けつけるものがいた。…

モールとその師 1

突如、それは現れた。一体どこからそれは出てきたのか誰にもわからない。が、しかし、その暗黒を体現したその男は間違いなく現れたのだ。一歩一歩、この荒れ果てたこの階層にいる彼らのもとへ近づくとともに、急にあたり一帯の空気が重くなり、息苦しささえ…

テロ 8

エルザ「くっ、もう少しだったというのに。詰めがもう一人いれば…」 だが、確実に相手の隙は無くなっては来ている。が、もう少し人数が必要だ。あと一人、あと一人でいい。誰か来てくれるだけでこちらが優勢を取れるはずだ。それが、現実になった瞬間が訪れ…

テロ 7

そうだ、それでよいのだわが弟子よ。遠くからその様子を見つめる彼の師は、今までの彼の行動を良きものであると評価していた。だが、その弟子がこれから苦境に立たされていくのも見抜いていた。我々は【シス】。この世にある【フォース】を信仰する者。しか…

テロ 6

銀時「よし、なら逃げるぞ。…後のことは逃げきってから考えるわ。」 隊員「分かりました。ささ、こちらへ。こちらからなら安全に逃げられます。」 そのまま銀時は、自衛隊員である若者に連れられて、撤退を開始した。 そのころ、謎の男と戦っているエルザは…

テロ 5

しかもである。中でどうやら誰かと戦闘中ということだ。すでに、休憩室は黒焦げとなっており、一体今までのわずかな間でどうしてここまで激しくなってしまったのかと突っ込みたくなる銀時だが、ここは我慢だ。それよりも、中で戦っているのは恐らく【彼女】…

テロ 4

その勢い、脱兎の如し。あっという間にトイレから逃げ、元いた部屋の前まで一直線に戻ってきた。あまりに全力で走ったため、行き絶え絶えになっていた。しかし、それと同時に、安全な場所までたどり着いたという不思議な安堵感も感じていた。 銀時「ハァ、ヘ…

テロ 3

銀時「どどどどどどどうする?というか、なんでこの人こっから入ってきてんの!?この人なんなの、変質者なの?…それより、ここは早く逃げたほうがいいっ!さて、静かに静かに…」 そのまま銀時は、息を殺してそっと逃げ始める。どうやら、その何者かは銀時の…

テロ 2

エルザ「そうか。またここに戻ってくるのか?」 銀時「ああ、まだ仕事にもどるにゃ早すぎるし、すぐに戻ってくらぁ。」 エルザ「分かった。それなら、私はのんびり紅茶でものんでゆったりしておこう。」 銀時は、そのまま休憩室の自動ドアを出た後、歩いて5…

テロ 1

25世紀で起きている国連テロ事件。その様子は、世界中で生中継されている。無論、この日本でも同じだ。 銀時「…さっきはよ、俺達様子見でいいって言ったけど、これ相当やばくね?何もせずこのまま突っ立っているだけしかできねぇのかよ。」 エルザ「全くだ…

 冬木へ戻る聖職者 6

男「確かに、ここなら人はおらぬようだ朋よ。…して、これからどうするつもりなのかね?」 アーデン「ま、あいつらにばれないように好き勝手やらせてもらうさ。俺さ、あんまり面倒なことに巻き込まれるのは好きじゃあないんだ。着々と落ち着いてやる方が俺に…

冬木へ戻る聖職者 5

プッチ「困りましたね。暗号ですか。誰か、読める人を探す必要があるというわけか。」 ゲーニッツ「ふーむ。キリル文字なら読めるのですが、言峰神父でもわからないとなると…困りますね。」 言峰「ああ、そういうことになる。仕方がないので、この文章がわか…

冬木へ戻る聖職者 4

プッチ「いやはや、これは、何と読めばよいのやら…。」 ゲーニッツ「おや、どうしました?その石版に何と書いてあるのか、見せてはもらえないかな。…おお、これは、読めない!」 言峰は、困り果てている二人を見て、一瞬愉悦を覚えてしまう。この神父、前に…

冬木へ戻る聖職者 3

言峰「ほう、そういうことか。アーデン、とかいったかね。君はもしや、魔術師なのかね?」 アーデン「ま、そんなところだ。ま、訳があって俺も石版を探しているってこと。といっても俺は魔術協会とは関係ないといっておこうかな。」 プッチ「魔術協会とは関…

冬木へ戻る聖職者 2

ゲーニッツ「おっと、流石にそのような扱い方をされると私も驚いてしまった。…して、あなたは何故この石版をお持ちなのですか?」 アーデン「ちょっとした出来事があってね。その時に手に入れたのさ。でも、この石版ちょっと読めなくてね。君たちに解読を任…

冬木へ戻る聖職者  1

?「通りすがりの助っ人…とでも言っておこうか。おや?神妙な顔だね。いきなりこんなみすぼらしいおじさんが急に現れて拍子抜けしちゃってるみたいだしね。」 彼の言う通り、その男は見るからに怪しげな雰囲気を醸し出している。だぼだぼの服に古ぼけた帽子…

冬木へ戻る聖職者  1

ゲーニッツ「さて、冬木へ戻ってきたのはいいですが。」 言峰「残念なことに、収穫は何もなかったな。石版に書かれてあったことは何だったのかわからんな。」 プッチ「ふむ、これでは元の木阿弥といった所か。」 三人は、冬木の街から離れた言峰教会へ戻って…

閑話休題 5

因みに、その後皆で眼鏡を掛け合ってドドドドドドドという不思議なリアクションを取ったのはここではカットさせてもらう。少なくとも、 ダ・ヴィンチちゃん「というわけで、みんな楽しめたのかな?このスタンドを見ることができる眼鏡はスタンドという能力を…

閑話休題 4

マシュ【えっと、もしかして、私にも同じものをつけてほしいということなのでしょうか。…わかりました。ここは腹をくくってつけて見ることします。】 マシュも試しに付けてみることにした。…つけて見たところ、特に何もおかしいところはないようだ。…山本の…

閑話休題 3

プッチ「その通りです大統領閣下。…と言いましても、私たちの能力に関して知らない方が多数派のような気がするのですが。」 ヴァレンタイン「そうだろうな。しかし、スタンドは我々以外見ることができないから説明がしにくのが難点だ。」 スタンドとは、ヴィ…

閑話休題 2

ゲーニッツ「正確には、お坊さんではなく、神父と牧師なのですが。ま、その辺の細かいところは気にせずに話を進めましょう。御覧の通り、我々は皆神の身元に仕える者たちでございます。して、私がその一人でございます【ゲーニッツ】でございます。以後、お…

閑話休題 1

辻谷「おっと、ここで一旦話を区切っちゃうの?」 ダ・ヴィンチ「ええ、そうだよん。今から話す内容はとっても大事だからね。それに、その【三人組】はもう間もなくここにやってくるはずなんだけどねぇ。どこで道草くっているのやら。」 ?「道草を食ってい…

カルデアにて 13

沖田「どうしましたマスター?我々は顔出しNGの筈だったのではなかったのでは?」 藤丸「いや、ちょっと方針転換しただけさ。そうだ、誰か一緒に21世紀の冬木に行ってくれる人を募集してるんだけど、三人ともくる?」 さて、そうなると三人ともどうするか…

カルデアにて 12

山本「いや、もう君たちの前にいるよ僕。」 どうやら、いろいろと手遅れであったらしい。折角長い間ずっとばれずにこそっと観察していたというのに。これではとても残念である。 沖田「うわっ、いつの間に私たちの目の前に!」 山本「いつの間にっていわれて…

カルデアにて 11

スコール「そうと決まれば、早速向かいます。後は、現地で詳しい話をすることとしましょう。」 山本「そうだね。それでは、また後程会おう。」 そうして、スコールとの会話は一旦終了することとなる。山本は、このまま一旦冬木に戻ろうとマシュたちに提案し…

カルデアにて 10

ただ、これではっきりしたことは、敵は相当な広範囲で破壊活動を起こしたことが明らかになったということである。だが、目的はまだ不明だ。ともかく、何としてでも25世紀に戻る方法を考えないと、先に進めそうにない。恐らく、この時代のカルデアの力では、…