2019-01-01から1年間の記事一覧

拳を極めしもの 8

次に始まるは打撃技の応酬だ。豪鬼の右ストレートを体を軽く左に傾けた躱した猗窩座は、その体の傾きを利用して右足で回し蹴りを放つ。が、豪鬼はそのまま打撃を両手でブロックする形で受け止め、相手がバランスを崩したと見るや、そのままみぞおちを目掛け…

強者相まみえる10

呂布は、相手の疲労した隙をつき、恐ろしいまでの勢いで相手を一気呵成に攻め立てる。巌窟王は、立ち上がって呂布の攻撃に応戦するも、再び彼の攻撃を喰らい、再び地に叩き伏せられた。 巌窟王「ぐっ!ありえん。こいつは化け物か。」 いくらサーヴァントと…

拳を極めしもの 7

猗窩座と豪鬼は、互いに構えをとる。豪鬼は、ただ相手をじっと見極めるという体裁をとるのに対し、猗窩座は何か始めるようである。 猗窩座「術式展開 破壊殺・羅針」 と唱えると、拳闘の構えをとった猗窩座の足元には、雪の結晶をした陣が展開され始めた。 …

拳を極めしもの 6

猗窩座【まさか、本当にこの場所に人間が来るとは驚きだ。…しかも、こいつは…久しぶりに楽しめそうだ。】 気配を察知した猗窩座は、その強力な気がするほうへ一気に駆け上がったり、駆け下がったりする。その勢いは、獲物を追い求める狼のごとく、といった所…

強者相まみえる9

9 そうして必死に脱出地点に向かっている彼らを逃がすために、殿を務めている忠勝ら三人組。しかし、そろそろジャンヌの宝具の効果も切れ始め、そろそろ自分たちも撤退したほうがいいのではなかという雰囲気が漂っていた。 忠勝「むぅ、もう一人の救援が来る…

強者相まみえる8

と、落ち込む司馬懿に変わり励ます司馬家次男。普段はどこか抜けた感じのする彼だが、しっかりしているときはしっかりしている。こんな非常時でも父親に代わって指揮を執り始めた。 司馬昭「本当は兄上にやってほしかったのですが、今席を外してますのでここ…

拳を極めしもの 5

一方で、この場所に迷い込んだ者は、かつて自分が会ったであろうその気配を頼りに歩みを進めていく。 ?【しかし、奇妙なり。この気配は間違いなくあ奴。しかし、何故この場に?…む、それ以外に何者やらの気配が…】 彼が感知したその気配の主は、彼のもう近…

拳を極めしもの 4

那由多にとっては、これは本当に細事なことであるのだが、鬼舞辻からすると相当な大事である。もしかすると、自分は恐ろしい者と契約してしまったのか?ならば、いっっそこの男を自分の配下である鬼としてやればいいのではないか。…と思ったものの、それは全…

拳を極めしもの 3

会談はもう終わりのところのようだ。那由多と名乗る者は、座敷から立ち上がり、鬼舞辻に背を向け立ち上がろうとする。どうやら、帰ろうとしているようだが、その前に、鬼舞辻が何かに気づいたようだ。 鬼舞辻「…おや、どうやら別の客人が来たようだ。」 那由…

強者相まみえる7

山本「裏を読まれた感じだねこれ。で、どうして彼らがこんなところに。」 宇和島「それがですね。司馬懿殿がこの辺りに山本次官の反応があるということで時空間を調査してみたところ、その場所が反応したらしいです。で、このまま時空間を経由して山本次官を…

強者相まみえる6

その彼らの戦いによる戦闘による斬撃の音は、もう脱出拠点まで近づいた山本たちの耳にもはっきりと聞こえるほどの大きさだった。 山本「何とか防いでくださっているようだ。流石はサーヴァントと忠勝殿。あの二人相手なのに凄いとしか言いようがない。」 マ…

拳を極めしもの 2

?「ぬぅん?これは、…ふむ。これは、我を誘っているのか?それとも何なのであろうか。」 彼は、導かれるようにそのままその空間の裂け目へ入っていった。そこには、何があるのか確かめるために。 しばらくは、真っ暗な空間が続いた。その者は、奥のほうに輝…

拳を極めしもの 1

その島は、日本のどこかにあることは間違いはないのだが、誰もその場所に近寄らないため、はたからは無人島のように思える。しかし、時折その島からは鬼の唸り声のようなものが聞こえるという。その島の名を、獄門島という。勿論、彼の住まう世界には鬼なぞ…

強者相まみえる5

二人は、ジャンヌの宝具の加護を受けて敵に突撃を開始する。アベンジャーは呂布目掛けて突進を開始、一気に喉元に迫る。彼の戦闘方法は、自らの怨念を込めた炎によるものと、鋼の精神を具現化した超高速の格闘術。彼の精神は、時間空間の概念を超え、どのよ…

強者相まみえる4

白ゼツ「それにしても、あの娘本当につよいねぇ~。勿論、あの将軍様も十二分に強いけど。」 マダラ「そうだな。特に、あの将軍の笏は果たしてどうなっているのか、興味が尽きんな。まぁ、俺には俺で愛用の武器があるから要らんが。…ただ、史実を調べると、…

強者相まみえる3

離れた場所で互いの戦いを見つめるマダラ。それを、同じ暁の一員で、自分の正体を隠している彼のことを知っている数少ない暁の構成員、【ゼツ】が記録している。ゼツは、自分が見たものを記録として残すことができ、普段は地面に潜る忍術で隠密活動している…

強者相まみえる 2

その矢は、ジャンヌ達目掛け複数に分かれ雨あられのように降りかかる。 エドモン「どうやら、聞いた話とは少々違うような?あの将軍、どうやらセイバーという話だった筈なのだが?弓を用いてきたな。」 ジャンヌ「いえ、弓を用いることができる剣豪もいない…

強者相まみえる 1

戦いは、激しい火ぶたを切って始まった。まずは、時空省側の面子から再度人物のおさらいをしよう。 人理が崩壊しかねない事態になると、それを守るために魔術師により現世に召喚される英霊【サーヴァント】その中でも、基本の7クラスとは違うエクストラクラ…

逃亡劇、そして復活 70

呂布は、彼女の言葉に怒るどころか、その豪胆さをかえって気に入ったようだ。 呂布「ほう。言うな小娘。あのマダラからお前のことを聞いていたが、流石というところなのだろう。」 そのまま呂布は、方天画戟を横になぎ、ジャンヌを振り払う。その力たるやす…

逃亡劇、そして復活 69

これで、山本次官の復活が約束されたものとなり、して、逃亡劇も終焉を迎えようとしていた。が、最後の締め、強敵から見方を逃すという大役を担う三人組の雄姿にスポットを当てるとしよう。はじめは、敵として立ちはだかる呂布が三人に対して大声で威嚇する…

逃亡劇、そして復活 68

忠勝「殿【しんがり】は拙者に任されよ。この呂布という男、かの異世界にて幾度も対峙しておるが故、如何なるものかは存じておりまする。」 山本「すまない、忠勝殿。…ですが、おひとりでは厳しいのでは?」 彼の言う通り、流石に二対一では、かの本多忠勝も…

逃亡劇、そして復活 67

カルデア職員「何なんだあの呂布!こっちのに比べても遜色ない強さだぞ!」 時空省職員「本当だ!こちらであの呂布のバイタルを測ってみたんだけど、なんなんだあれ!ほとんどサーヴァントと変わらないほどの強さを持っているじゃないか!」 驚愕である。英…

逃亡劇、そして復活 66

マダラにとっては、運のよい事態になった。これで、ことがうまくいきそうだ。マダラはほくそ笑む。 マダラ「そういうことだ、次官殿。では、これで俺は失礼させてもらえるかな?」 山本「…どうやら、事実ということならあなた方の条件をのむとしましょう。で…

逃亡劇、そして復活 65

さて、それでもやはり信用は出来ないというしかない山本である。本当に敵勢が撤退しているというのか非常に疑わしいからだ。と、ここで時空省から連絡が突然入る。 宇和島「山本さん。聞こえますか?今からちょっと伝えたい情報が…って、ええ!なんで敵の大…

逃亡劇、そして復活 64

まず、自分は静観して争っている二者間の動きを観察し、戦力を減らしてから襲い掛かった。 部下を派遣し、どの時間に隙が生まれるのか、徹底的に調べ上げ、毎日わずかな時間、ある拠点が十数分留守になるということを突き止めた。そして、彼は実行に移した。…

逃亡劇、そして復活 63

さて、山本とマダラの話は続いている。まず、山本が気になるのは敵の本拠地を襲ったという者だ。内部分裂でも起こっているのだろうか?それとも、第三勢力がいるというのだろうか? 山本「いったいお前たちの本拠地を落とすって何者なんだ?誰か敵対している…

逃亡劇、そして復活 62

郭嘉「そうだね、一体何者か非常に気になる所だ。それも大事な点だけど、今大事なことはマダラが一体何を言うか。そうでないと、こちらがどう動いていいのか分からない。」 元就「ああ、果たして、どういった条件を出してくるか?そこで、こちらの動きもきま…

逃亡劇、そして復活 61

マダラ「さて、もういいか?しかし、これだけの人数がそろうと中々壮観だな。これだけの英傑がそろうと良いものだ。」 山本「そうだろうさ。かくいう自分も、気づいたら、見知らぬ人が増えていて驚いているところさ。それで、そちらが戦闘継続できないという…

逃亡劇、そして復活 60

マダラは、相対する者たちの余りの統一感の無さに頭が痛くなる。この感じ、暁のメンバーに近いものを感じていた。昔、この事件を巻き起こした首謀者が、数多の時空を巻き込んだ大戦を引き起こしたそうだが、敵も味方も濃ゆいメンツだというのによくこんなこ…

逃亡劇、そして復活 59

山本「へぇ、敵さんの首魁がわざわざ会いに来たというのはどういう訳かな?」 マダラ「俺にもちょっとしたわけがあってな。お前を確保したかったのだが…これ以上ほぼこちらも戦闘続行不能になってしまったという訳だ。」 その場にいる一同は、始めはマダラの…