2015-01-01から1ヶ月間の記事一覧

第三章 BERSERK 10

だが、その驚きも今のガッツには全く聞こえていないだろう。すでに彼は、古に伝わるベルセルクそのままになってしまったのだから。 ガッツは、敵がまだ動けることがわかると、弱り切ったウサギに襲い掛かる虎の如き行動に出た。 デュラハンは、一体これほど…

第三章 BERSERK 9

辻谷「そうですね。まさに、その時が来たというわけですね。司馬懿殿がおっしゃった通り、この方が300OD様がこの過渡をこちらにお呼びになさった。」 これでこの戦いに先手を打てる。彼はそう確信した。しかし、問題点は二点ある。まず一つ目は、キーマン…

第三章 BERSERK 8

アンデルセン神父「成程、話はあらかた理解出来ました。あの鎧は、自身の能力を上げる代わりに、己の心の中に存在する【獣】に乗っ取られてしまうというわけですね?」 辻谷は、その通りと首を縦に振る。そう、あの鎧を着ると心の中に住まう【闇】の部分が表…

第三章 BERSERK 7

以上で語りは終わりである。今、目の前で彼が燃えるような気で【使徒】と戦っているのはそういった理由があったからである。そして、現在彼は踏み入ってはいけない精神的境地に達しようとしていた。それは、彼のつけている鎧にすべての原因があった。 辻谷【…

第三章 BERSERK 6

そう、その時見せられたのは、今まさに正面で咆哮を上げている一人の剣士であった。あの時、我々が見せられたのは、この男がこの世界へ何者かの手によって連れてこられたということ。そして、彼がこの事件を解決するためのキーマンになるのではないかという…

第三章 BERSERK 5

司馬懿「うむ。それでだが、どうやら何か不穏な空気がある三つの次元で観測されたのだ。まず、お前たちが向かう20世紀のネバダ。次に平行世界の19世紀イギリス。そして、もう一つはこの世ではない場所で観測された。恐らく、これから我々が体験したこと…

第三章 BERSERK 4

間も無く。漢字で表すとこのようになるが、その言葉通り、すぐに何か物音がし始めた。最初は、本当に小さなもので、聞き取るのもやっとというところであった。30秒ほど経った時には、さらに大きくなり、間違い無く金属の音であるということが理解できた。…

第三章 BERSERK 3

ガッツ「そうかい。なら、あんたは俺にとって敵ってことでいいんだな?!」 ガッツの顔つきが再び怪物たちと戦った時の表情になる。いや、今はそれ以上の憎悪がこもった顔だ。今にも、すべてを飲み込んでしまいそうなその威圧感を全身から醸し出す。 ヴァレ…

第三章 BERSERK 2

マダラ「だが、聞くところによると、お前自身は人間に対する復讐をやめたのではなかったのか?それなのに何故あの男にくみする?」 疑問に思うのは最もだ。復讐をやめた男が、何故復讐を遂げようとする者の下にいるのか?彼の答えは先ほどと同じものであった…

第三章 BERSERK 1

昔々あるところに、とある騎士がいました。その騎士は非常に武勇がたち、誰も太刀打ちできない程の強さを誇っていました。ですが、騎士らしからぬ非常に横柄な性格で、彼のいた国内ではとても評判が悪い人物でした。勿論、同じ騎士仲間からも評判が悪く、い…

第三章 黒い剣士12

そうは言われたものの、ヴァレンタインは何をどうすればいいのか全く分かっていない状況にある。先ほどの戦いで、人外の敵と戦った後、平行世界の自分を元の世界に戻してしまった。そのため、一人一人話を聞くためにこちらの世界に連れてこなくてはならない…

登場人物一覧について

これから、登場人物一覧の画像表示を変えて見ることにしました。なんとなくすっきりしたような気がする。

ガッツ

画像出展 ベルセルク ドラゴンころし、又は、斬魔剣と呼ばれる巨大な剣を持つ男。彼は、ある男に復讐を遂げるために旅を続けている。

第三章 黒い剣士12

そうして、物語は再び1890年のアメリカに話は戻ることとなる。一人の男前に現れた黒い穴の向こうからやってくる、同じように全身黒の甲冑で覆われたその男。ファニー・ヴァレンタインの目の前に彼が現れたことで、まず一つ目の物語が動き出すこととなる…

第三章 黒い剣士11

あれからかれこれ1時間は過ぎただろうか。アタランテと別れたガッツは、目の前にいる怪物たちを相手にしながら、術者を捜索していた。だが、出てくるのは無数の怪物のみだ。 ガッツ「へっ、いくら雑魚をぶった斬ってもなんにもねぇ!今日こそは安らぎの日々…

第三章 黒い剣士10

アタランテ「しかし、これだけ多くの敵がおると厄介だ。ただ弓を放つだけではこの状況打開できそうにない。ならば、」 アタランテは天に向けて弓を構え、そのまま二本の矢を打ち放つ。すると、すぐさま天から無数の矢が怪物たちめがけ、雨のように降り注いだ…

第三章 黒い剣士9

ガッツ「あん?あいつはあんなところから全く動いちゃいねぇが、あれで大丈夫なのか?」 だが次の瞬間、彼の心配は吹き飛ぶこととなる。何が起こったのかは分からないが、助手席に入ろうとした骸骨たちが宙を舞い、バラバラになりながら赤い大地に砂塵をまき…

第三章 黒い剣士8

彼以外の皆もかなりの手練れだ。もともと、有象無象の怪物たちを相手にしてきたリヒター・ベルモンドやアンデルセン神父らだけでなく、千年不敗といわれる伝説の流儀【陸奥圓明流】という武術を使う陸奥九十九もまったく問題なしと言わんばかりの技を見せる…

第三章 黒い剣士7

アンデルセン「さて、皆さん乗りましたかな?準備ができ次第、車を走らせたいのですが?」 こうして、一人客人を増やしたこの車は、残り10キロとなった車道を立派な車が走り出す。 さて、移動が楽になるということで乗せてもらったのはいいものの、先ほど…

第三章 黒い剣士6

そんなことを呟く黒い剣士こと【ガッツ】。その風体のせいで、寧ろこちらが吹き飛ばされそうになりそうだ。引き続き、彼は金属の乗り物をじっと良く観察する。 ガッツ「それにしてもこんな金属の塊がよく動くもんだな?…まぁ人を乗せるんなら、確かにこれぐ…