2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

サーヴァントと助っ人 21

始めは、イリヤも自分の目を疑った。ヘラクレスの様子が何かおかしい。それに気づいたときにはもう遅かった。完全にドゥークーの術中に陥ってしまったのである。 ドゥークー【さて、やっと御すことに成功したか。…ならば、後は私の思うがままあの巨人を動か…

サーヴァントと助っ人 20

ここはその老人についていった方がいいだろうと決めた彼女は、形勢逆転と見ていつでも援護できるように態勢をとる。 イリヤ「そうね、いきなり襲い掛かったんだから、それなりの落とし前はつけてもらうわ。」 伯爵「そうかね、その落とし前がつけられたらさ…

サーヴァントと助っ人 19

伯爵【…さて、流石に厳しくなってきたか…仕方あるまい。ここは一旦態勢を立てなおして…】 そのまま伯爵は、一旦距離を置いて別の戦闘方法を試みようとしたが、その時、何かが彼の顔の横をかすめていった。 伯爵「…何だ?」 伯爵は、何が飛んでいったのか確認…

サーヴァントと助っ人 18

さて、この時生じた巨大な音が、元就一行を気づかせたのだが、彼らが現地にたどり着いたのはそう時間はかからなかったようである。 元就「さて、どうやら問題の場所まで来てしまったようだけど。先ほどから聞こえてくる話を聞く限りでは、我々はあの子に味方…

サーヴァントと助っ人 17

その老紳士は、そのまま武器を受け止めただけではない。更に驚くべきことに、その巨人を遠くへ吹き飛ばしたのである。バーサーカーのマスターであるイリヤは何が起こったのか全く理解でき無かった。それはそうであろう。かの英雄ヘラクレスが、いくら相手が…

サーヴァントと助っ人 16

イリヤ「にしても、一体あなた何を考えているの!?戦わないふりをしたと思ったら、今度は戦闘意欲バリバリじゃない!!」 伯爵「それはそうとも。戦闘を避ける必要がこれで無くなってしまったがゆえですよイリヤスフィール。相手が、そう。セイバークラスや…

サーヴァントと助っ人 15

しかし、魔力反応に代わりはなく、その上一体何を考えているのか皆目見当もつかないのである。ただ、彼の雰囲気が、急に変わったのだ。彼の雰囲気は、先ほどの紳士的な態度はなりを潜め、狂気、怒り、憎しみ。━負の感情を全面に押し出した暗黒面に覆われ始め…

サーヴァントと助っ人 14

そして、ドゥークーはあることを忠告するために口を開き始める。不思議なことに、その時の老紳士の顔は、何かうれしさや笑顔を隠しながら話しているように見えた。 ドゥークー「しかし、そちらのサーヴァントは恐らく名のある英雄なのでございましょう。私の…

サーヴァントと助っ人 13

そもそも、彼女が異変に気づいたのは、城の外で騒ぎが起こり始めてからだ。外で警備していた使い魔が、何者かが侵入したと知らせたと同時に、外から爆発音や何かが四散する音が聞こえてきた。何が起こったのか理解でき無かったが、強力な魔力反応を持つ何か…

サーヴァントと助っ人 12

だが、中々厳しいのではないかというのが彼の本音であった。一体何者かわからないが、その巨人に手を出すのは至難の技であることは良くわかっていた。 ドゥークー「…成程、そういうわけか。我々以外のサーヴァントは初めて見るが、これは強そうですな。」 イ…

サーヴァントと助っ人 11

そのまま、二人は展望廊下を歩きながら、眼下に広がる巨大都市を見つめる。そのまま老人は、ドゥークーのほうを振り返り、やさしい口調でかつての弟子を迎え入れる。 ドゥークー「しかし、まさか別の銀河で、しかも遥か未来でこのような形で出会うとは。この…

サーヴァントと助っ人 10

ドゥークー「分かりました、イリヤ殿。そう呼ばせてもらいます。…しかし、そう呼ぶのもあと僅かかもしれませぬぞ?」 イリヤ「ま、なんとなくあなたが考えていることは分かるわよ。用があるのはこの私でしょう?」 ドゥークー「そういうことになりますな。……

サーヴァントと助っ人 9

ドゥークー【ほう、この娘がそうか。成程、見た目は確かに少女そのものだ。…しかし、底知れぬ何かを感じる。】 ドゥークーは大人しく武器を納め、少女のほうに目線を合わせる。 ドゥークー「これは失礼した、レディ。何やらあなたの警備兵が私を大変警戒して…