再臨・片翼の天使 ノウムカルデア 77

 マダラ【全く、厄介だなあの女。…銀河の言う通りにならければいいのだが。】

マダラが急にこのカルデアに派遣された理由にはもう一つだけあった。それは、科学者【ゼーナ】もとい【ジェノバ】が暴走した際のストッパー。それがうちはマダラだった。恐らく、彼女はこのままだとカルデアを滅ぼす。セフィロスの口車に乗せられて。

 

マダラがカルデアに来る前に、銀河から言われたのはそういうことだった。カルデアを滅ぼすことだけはやめていただいて、カルデアのマスターだけは連れて帰れという命令を下された筈なのだが、ジェノバはひどく嬉しそうだったことを覚えている。

あの時の銀河の顔を覚えている。俺は単に横にいただけなのだが、その顔は彼女の内面をあたかも覗いたかのように達観した表所だった。

 

 銀河「いかんな。あいつ、カルデアのマスターを好きなようにするつもりか。…それは厄介だ。初手で作戦に詰まるのは問題だ。…そうだなぁ。マダラよ、おまけで石板探しのついでに奴を監視しておいてくれ。…何なら、お前の力を使ってサーヴァントに協力してやってもいい。」

 マダラ「分かった。…石板ついでに監視しておこう…ではもう行く。…何かほかに言うことはないか?」