異世界侵攻録11
呂布「そうだ、俺をもっと楽しませろ。飽きさせることのない攻撃を俺にしてくるがいい!」
呂布は、真の力を解き放ち始めた二人に対し、呂布は歓喜した。日番谷と狛村は相手との距離を測る。一気に詰め寄り、氷による広範囲斬撃と巨大な鎧武者による射程の長い攻撃で一気に決着をつける。そう言う算段だった。だが、相手は鬼神であった。呂布の身体能力は二人の予想をはるかに上回るものであった。
日番谷「これでお前も逃げられんだろう。」
狛村「私たちの力、とくと味わってもらう。」
日番谷は、呂布に対して氷の刃による無数の連撃を繰り出す。だが、日番谷はこの攻撃だけだは恐らくすべて回避されると考えた。なら、二人がかりで倒す。日番谷は、狛村にアイコンタクトを送ると、相手に気づかれないように行動を開始する。
狛村も、日番谷の考えと同じであった。自分の攻撃だけでは、簡単にかわされる。なら、圧倒的な攻撃力で、日番谷の狙い通り、叩き潰せばいい。だが、その考えは、すぐに甘いものであったと気づかされることとなる。
狛村「どうやら、今の一撃で完全につぶれたようだな。」
明王の一撃で、辺りは砂塵が待っていた。恐らく、呂布は完全につぶれてしまっただろう。だが、現実は非情であった。
呂布「ほう。で、誰がつぶれたのか教えてもらいたい。」
どこからともなく、呂布の声が聞こえてくるではないか!狛村は、声のするほうを振り向く。その瞬間、目の前には、黒い影が飛びかかってきた。狛村は呂布の攻撃を回避したものの、彼の一撃が彼の左腕に直撃し、重傷を負ってしまった。
そう、呂布は、氷の刃から放たれた数多の斬撃を圧倒的な反射神経ですべて回避したかと思えば、その隙を狙った狛村の斬撃をもかわしたのだ。
狛村「ば、馬鹿な!あの呂布という男、本当に下界の人間か?」
日番谷「何なんだ、あの人間は!怪物が何かか?」
驚愕する二人に対し、呂布は退屈そうな顔で二人を見つめる。何故だろうか、その顔からは、圧倒的な余裕を感じられた
呂布「ふん!雑魚どもが。所詮貴様らも虫けらということか。だが、お前たちはまだ本当の力を出しきってはいないのだろう?陳宮から話は聞いている。」
どうやら、相手が人間だろうが何だろうがもはや関係ない。二人はそう悟った。なら、こちらも卍解し、本気で敵を叩きつぶさなくてはならない。
狛村「仕方あるまい。ここは、卍解を使わせてもらおう。」
日番谷「ああ、この戦いをとっとと終わらせてしまわねぇとな!」
二人は、遂に卍解を始める。その圧倒的な力を、呂布は感じ取りながら己の精神を高ぶらせ、己が武のすべてを見せるときが来たと喜び始めた。
呂布「そうだ、俺の力を見せるには、貴様らが本気を出さねばな!」