サーヴァントと助っ人 18

さて、この時生じた巨大な音が、元就一行を気づかせたのだが、彼らが現地にたどり着いたのはそう時間はかからなかったようである。

 元就「さて、どうやら問題の場所まで来てしまったようだけど。先ほどから聞こえてくる話を聞く限りでは、我々はあの子に味方したほうがいいかもね。」

 ハーメル「…どうやら、そう見たいですね。…んじゃ、ここは俺の特別演奏で…」

 元就「それもいいけど、君の演奏は兎に角目立つ!…なら、ここはタイミングを私が先に見計らって、そのあと君はやりたいようにすればいいさ。」

確かにそうだ、とハーメルは彼の言うことを素直に聞く。成程、確かに自分はかなり目立つ。なら、ここは大人しく謀神に従っているのが正解だ。

そんな二人のことなど知らないであろうイリヤと伯爵は、激しい戦闘を開始する。ドゥークーは、バーサーカーの猛攻をその独特な剣さばきで器用に捌く。恐らく、バーサーカーの方が力と剣速は上であろう。その巨体に見合わぬ軽快な動きで、伯爵の動きを封じ込められる。普通ならそうなるはずなのだ。だが、そういうわけにはいかないのである。伯爵は、相手の動きに合わせて、その独特の剣筋で相手の動きを弱めているのである。伯爵は、自らの得物を円運動を利用した攻撃方法でふるっているのだ。

このような剣の動きは、恐らく地球上では存在しないであろう。そのせいか、流石のバーサーカーでも苦戦を避けられないでいるのだ。

 イリヤ「成る程ね。バーサーカーが苦戦しているのは、あなたのその剣筋のせいというわけ?」

 伯爵「どうやら、気付いたようですな。これも、【フォース】による力によって成しえる技。この動きを正しく使うためには、正確無比な動きが必要なために、フォースが必須なのです。」

しかし、その伯爵も流石に疲れが見え始めてきた。それもそうだ。相手は2メートル50センチを超えようかという巨漢。一撃一撃が流石に重すぎるのである。そのため、力を完全には逸らしきれず、ある程度の負担が体に伝わっているのだ。