妖怪退治 序 8

 ロマン「はい、善処しますマスター。【フォースの加護があらんことを…。】」

そして、時は21世紀初頭の冬木市へと話は戻る。できるだけ人目のつかない路地裏へ転移するように出来たおかげか、特に問題もなく三人は到着出来たようだ。

 山本「よし、何事もなくレイシフト出来た。後は、みんなのところへ合流するだけでいいかな。」

 マシュ「そうですね。皆さんもお待ちのようですし、早く合流いたしましょう。」 

 藤丸「そうだね。…て、そのみんなってどこで待ってるんでしたっけ?」

 山本「それなら問題ない。一応、連絡はこまめに取ってたから場所は分かる。この辺にある喫茶店だったはずだけど。…あった、アーネンエルベ。あそこで待っているはずだ。たしか、新都にあるはずだから。そんなに遠くは無いはず。…どうやら、あの子、イリヤから何か話があるらしい。どうやら、協力者を紹介できるかもしれないという話らしい。行ってみて損は無いはずさ。」

 マシュ「それはいいですね。では、早速その喫茶店へ行きましょう。すべてはそこからです。」

そうして、三人は路地裏から何事もなかったかのように外へ出て、そのまま歩いてすぐのところにある喫茶店【アーネンエルベ】の中へと入っていく。すると、美しい銀色の髪をたなびかせている少女と、今すぐにでも隠居しそうな、老人がテーブルを挟んで仲良く座っていた。傍から見ると、おじいちゃんと孫といっても何も違和感はない光景である。

 元就「やぁ、どうやらそっちは無事に済んだみたいだね。こっちも、特に何も無く、今のところは平和だけど」

 山本「いえいえ、本来なら、平和こそが一番ですよ。それと、あることを調べたところ、分かったことがありますので報告いたします。あの、謎の黒い穴の正体です。恐らく、敵は【この自分の魔力を使ってあれを作り出した】ということがわかりました。」