妖怪退治 序 9

 元就「なるほど…。それは、カルデアで調べてもらったのかい?」

 山本「ええ、こちらに来る前に自分の魔力量を見てもらったのですが、半分以上ごっそり持っていかれたようです。…しかも、ある程度回復してそのくらいということらしいです。あの時から魔力を使ったのは、カルデアで使った時以来全く使っていないので、その時使用した差分を考えてもやはり減りすぎです。ですので、魔力を使うのはほどほどにしておきたいと考えています。といっても、ちょっとしたことなら使っても問題ないですけどね。」

 元就「うーんそうか。大掛かりなものはよした方がいいだろうね。」

 イリヤ「そうね。元就おじい様の言う通りだと思うわ。でも、あなたなら、そんなに大掛かりな魔術を使わなくてもよさそうな気がしても…。それにしても、未来人ってみんな貴方みたいに身体能力高いのかしら?」

 結論から言うと、断じてそんなことはないというのが答えだ。これは、師匠からみっちり教えてもらったからこそ使えるようになったのであって、みんながみんなこんな簡単に剣術を極められるわけではない。只、自分はたまたま剣術方面に才能があったからこうして剣を振るっているというだけなのだ。

 イリヤ「ふ~ん。そうなんだ。でも、私が知っている日本のチャンバラとはちょっと違う気がするわ。」

 山本「いやいや、あれはドラマとかの空想のものだからね。…と言いたいところだけれど、周りの職員さんからはたいして変わらないのではとかはよく言われるけどね…っと、だいぶ話が逸れてしまったね。ともかく、そんなことができる魔術師が相手側にいるということがわかっただけでも良しとするか、それとも悪しとすべきか。…そう言えば、ランサーの兄貴はどこに?」

 元就「ああ、彼なら情報収集をしてる所だ。【最速】のクラスと呼ばれる槍の英霊である彼なら、すぐにいろんな情報を調べてくれるはずさ。」