第一章 さまよえる者たち8
エルザ「…お前はいったい何者なのだ?なぜ私の前に現れた?」
デミーラは態度を崩さず、エルザにこう述べる
デミーラ「おほほほ、私が何者かですって?私は人ではないということは分かっているでしょう?こんな見た目をした人間いないでしょう?」
その台詞を聞いた彼女は何を思ったのか
エルザ「うむっ。そうだな!」
と元気よく、妙に納得した様子で大きくうなずいた。デミーラは肩透かしを食らい、思わず。
デミーラ「あなたそこはもう少し違うリアクションとるでしょ!」
エルザはそういわれ、再びデミーラのほうを見て、
エルザ「…いやぁ、その、何か間違えてしまったようだな…」
と照れ臭そうに、また、恥ずかしそうに頭を掻いた。
デミーラ【まったく。噂に聞いた通り、ぶっ飛んだ人間だこと…。まぁいいわ。約定通り、ここはあの【マダラ】とかいう男の作戦どおり、ことを運びましょう】
エルザ「ところで、お前は私に何用があってきたのだ?」
デミーラは【やっとまともな話ができそうね…】と思いつつ、話を続ける。
デミーラ「私はね、ある計画を遂行するためにあなたに会いににきたのよ。どんな計画かは言えないけど、あなたの力が必要というわけ。」
エルザはその言葉を聞き、すぐさま拒否反応を示す。
エルザ「ふっ、どうせろくなことは考えていないのだろう。人に言えぬというのがその証拠だ!」
デミーラ「まぁ、そういったリアクションをとるのが普通よねぇ。ならば…」
デミーラは右手に力を込めると、そこから巨大な火の玉を作る。
デミーラ「力ずくであなたを屈服してあげよう!さぁ、くるがいいわ!」
そうして彼女はデミーラに勇敢に立ち向かった。
だがしかし、その結果は無残なものであった。あの【妖精女王】が無残な姿をさらし、地面に屈服するという信じられない光景だった。デミーラは余裕の表情でエルザを見下ろす。
デミーラ「まぁ、人間じゃ私には勝てないわね…。さて、あいつらとの約定通り、この娘を…ん?」
デミーラは背後から気配を感じ振り返る。すると、そこに現れたのは仮面の男である。