異世界侵攻録 R&D 1

その陳宮が注視しているルガールだが、彼の考えている以上にあらゆる物を破壊、破壊、そして破壊の限りを尽くしていた。逃亡する元就・エクソシスト・そしてエルリック兄弟一行を執拗に追い回していた。

 元就「参ったな。もうそろそろこの協会の出口だというのにまだ追いかけてくるなんて。」

 神田「ああ、いい加減あの男の顔を見るのは飽きてきた。しかし、教会をどこまでボロボロにすれば気が済むのか。」

 リナリー「ほんとうね。ただ、ちょと気になることがあるのよね。…でも、今はそのことについて話す余裕はないみたい!」

ルガールの攻撃と、それを防ぐために錬金術で対応するエルリック兄弟たちにより、教会の中は激しく損傷し始めていた。その光景は、見るに痛々しいものである。

さて、そんな彼らをよそに、別任務で違うところにいた麻倉葉は、彼なりの全力で応援に駆けつけていた。そんな彼は、先にも説明したが、彼はシャーマンである。すなわち、言い変えれば【霊能力】を持っているということでもある。要するに、持ち霊を持っているということだ。彼の持ち霊は【阿弥陀丸】という侍だ。二人は、現在元就たちがどのような状況になっているのか、会話しながら向かっていた。

 阿弥陀丸「しかし、葉殿。完全にやられてしまいましたな。謎の戦艦はどこかに行ってしまうとは。」

 葉「そうだね~。しっかし、なんでみんな平和に暮らそうとしないのかな?おかげで、こんな戦いに出ることになるし。でも、一飯の恩に報いないといけないしね~。」

 

葉の言葉からは、あまり緊張感が感じられないが、一応彼なりに真剣には考えている【一応言っておくが、かれは元の原作で主人公である】。さて、駆けつけたとして、そこからどうするか。そこが問題であった。