異世界侵攻録 逃亡と進行 4

 というのもこれはルガールの策である。実をいうと、ルガールは事前の情報により、エルリック兄弟たちがこちらの世界に来ることは、事前にうちはマダラから聞いていた話だった。そのため、ライフストリームがこの場所にはなかったというくだりはすべて嘘である。…とはいえ、全て演技であったわけではなく、暴れ回ったのは事実である。おかげで相手を騙すことが出来たのはこれ幸いであった。

 ルガール「さてさて、恐らく私のことは陳宮が見張っていただろうが、ほんの僅かな時間のみだ。敵を欺くにはまず味方からとはいうものの、果たしてうまくいっただろうか。」

そうとは知らない軍師陳宮は、無事に【ライフストリーム】を回収することに成功した。

 陳宮「とはいえ、とはいえこの物体。一体何の役に立つのか。この軍師陳宮にも見抜けませぬなぁ。その上、何故元々この世界には存在せぬものがこのような所にあるのか。まあ、細かいことは良しとして、どうやら、戦いはあっさり終わったようですな。」

完全にしてやられた。それ以外の言葉は見つからなかった。朽木兄弟は、圧倒的に相性の悪い相手と戦っていたということを思い知らされた。

 サーレー「どうやら、相性勝ちって所だな。あんたの【千本桜】とかいう技は確かに恐ろしかったが、俺のスタンド【クラフトワーク】の前には役に立たなかったようだな。」

 白夜「…馬鹿な。卍解が破られるとは。」

 ルキア「信じられない。このようなことが起きるなんて…。」

それは、あってはならぬ敗北だった。未だに、今まで起こったことが嘘であってほしい。そう思いたくなるほどの完全敗北だった。

一体何が起こったのか。それは戦いの様子を見ればわかるだろう。