4章 300【スリーハウンドレッド】 5

そのまま彼は、錫杖を再び右手に持ち、元就のほうへ向ける。

 仙人「そこでだ、毛利、とかいうたな。今辻谷とかいう男がアメリカに居る故に陣頭指揮を取れる人間がおらん。そこで、お主にはある作戦の遂行のため、その者たち連れてをある場所に行ってもらいたい。」

 元就「はい。私でよければ一向に構いませんが…それで、どちらへ?」

 仙人「それはだな、21世紀の日本という場所にある、とある地方都市に行ってもらいたい。」

 元就「地方都市ですか?それは一体?」

…ここまで話を一通り聞いたガッツは、自分を救ってくれた人物が何者か瞬時に理解した。

 ガッツ「そういうわけってことか。どうやら、その300【スリー】なんちゃらってやつが俺を助けたっていうわけだな。」

 山本「そういう理解で問題はないさ。因みに、元就室長達は、もう作戦を一通り終えた上に、私を助けてくれたっていうわけだな。…そのことについてはまた話すとするけどね。…さて、話はこれで終わりだな。どうやら、今日の宿についたらしい。」

話をしている間に、目的地へとついたようだ。ガッツは、新たな疑問が頭をよぎったが、そのことはまた宿でじっくり聞かせてもらおうと、今は体を休めるべく車から降りた。ほかの面々も、何とも言えない派手な街のことを一切気にせずに宿へ直行した。