5章 冬木にて ガンマン二人と出会う。 3

始め、ビリーはわが目を疑った。それは、光り輝く二つの剣を持った青年が、アープの銃弾をそれでいなしているのだ。只でさえ人間業でも銃弾を弾き返すこと難しいのにも関わらず、その青年は、確実に正確にはじき返しているのだ。

 山本「流石はかのOK牧場の決闘で名を馳せたガンマン。はじめから二刀でやらなければ勝てんか。」

 アープ「当然さボーイ。しかも、なんの因果かわからんが、今はサーヴァント。しかも、少し狂化してるらしくてな。あのkidをやらなければ、俺は先に進めないらしい。」

 山本「そうらしいな。今のあなたは、そうだ、強いて言えば【バーサーク・ガンナー】っていったところだ。しかし、奇妙だ。どうやってあなた方が召喚されたのか気になるところだ。どうやら、マスターとなる人物が見当たらないようだが?」

 アープ「そうだ。良く気付いたボーイ。その通り、俺たちはこの時代を破壊するために召喚されたのさ。【皇帝陛下】にな。」

 山本「皇帝?いったいそいつは何者なんだ?」

山本が質問をしようとした瞬間、アープは山本に対して銃撃を再開する。答える必要はない、という意思表示らしい。

再び戦闘が再開される。山本と名乗った青年は、空中で旋回しながら相手の銃弾を躱し、相手との距離を詰めて相手に斬りかかる。しかし、相手はサーヴァント。人間では出来ないであろう動きで一気に距離を離し、牽制の銃撃を放つ。

 キッド「なんだありゃ!あのお兄さん何者なんだ?どうやらサーヴァントじゃないらしいけど?…それに、今アープが言った【皇帝陛下】というのが気になる。でも、今は様子を見ておこう。なんだか邪魔になりそうだし。」

取り敢えず、キッドは様子を見ることにした。そんな中、二人の戦いはより激しさを増していくばかりだ。銃声と剣撃の音の間が段々短くなっていき、次第に爆音となっていく。

 アープ「チッ!ちょこまか動き回って的が絞りずらい。こいつは弾切れしそうだぜ。…っと、サーヴァントだからそんな事態にはならねぇがな。」

 山本「そうかい。それじゃ、俺も気合入れていくしかないかな?」

 アープ「いや、正直これぐらいにしておきたい。そろそろ、やかましくなって来たしな!」

アープは最後に渾身の力を込めて一発力の入った弾を山本に発射した。