ダークサイドの力 5

 警察A「おい、きさま!手を上げろ!さもなくば強制的に逮捕する権限をこちらは…」

突然、一人の警察官の声が聞こえなくなった。一体何事が起こったのか、皆理解することはできなかったが、すぐは理解でき無かった。しかし!その直後起こったことで、周りはすべての状況を理解した。それは、彼をはじめに、次々と首のあたりを手でつかむ人が増えだしたのだ。彼らは、決して自分の首を自分で締めているわけではない。突如、何かしらの力で首を絞められ始めたのだ。

 その異変に気づき始めたのは、始めは僅かな人数だった。しかし、次第にこの光景が世界中でテレビ放映され始めたり、現場にいる人も、次々に起こる超常現象で何が起こっているのか気が付き始めた。エルリック兄弟も該当者である。

 エドワード「さて、あんときあの仙人さんが言ってた通りのことが起きちまったな!」

 アル「さっきの異変もおそらくそうなんだろうけどね。兎に角、あの室長の姿をした【コピーロボット】を何とかしなくちゃいけないけど。」

そう、先ほどからこの会議に出席していたのは、元就の影武者だったのだ。その影武者は、【コピーロボット】。見た目と記憶をできるだけコピーする人間に似せてしまうことが出来る優れた代物である。このことを説明するには、時を戻さなくてはならない。この臨時会議が行われる半日前のことである。

 謎の仙人が、元就達の前に現れた一時間後のこと。とりあえず、異世界難民申請をした異世界エクソシストの皆を時空省内に案内した元就は、そのまますぐにある場所へと移動した。しかし、そのあと少々問題が起こってしまう。

 元就「さてさて、21世紀初頭のこの日本の一地方都市に何があるのかは知らないけど。…行ってみるしかない。…それに、仙人様曰く、何かいいことがあるらしいけれど。」