ダークサイドの力 16

 気づいたときには、エドワードはがっくりとうなだれていた。この状態を放っておけないと、弟のアルフォンスが、時間稼ぎのためにレンの相手をしていた。しかし、それももう少しで態勢を崩されそうな所まで来ていた。

 テスラ「たしかに、あの兄弟が敗北するのも時間の問題。果たしてどうすれば…ん?」

このままでは、こちらの身も危うくなる。その時が破滅への序曲だ。絶体絶命、そんな言葉が脳裏をよぎる。そう困り果てていた時だ。

テスラの端末機器からなにものかが連絡を取ってきた。その人物こそ、本物の毛利元就だった。

 元就「テスラ君聞こえる?…いやはや、なんだかとんでもない事になってしまっているけど。」

 テスラ「これはこれは元就殿!恐らく我らを心配して連絡を取る頃合いだと思っておりましたぞ。」

その声につられ、戦闘に巻き込まれないように、ひっそりと隠れながら【知能会】のメンバーとアタランテは彼の言葉を聞こうと集まってきた。

 康熙帝「おお、元就殿。そちらはどうですかな?」

 元就「やっとこちらについたばっかりだ。しかし、そっちはなんてことだい!話によると、あの仮面の男は【フォース】という言葉を発したらしいじゃないか!」

元就が声を荒げるのは非常に珍しい。どうやら、フォースという言葉に敏感に反応したようだ。

 アタランテ「なんだ、急に大きな声を出して。フォースという言葉に反応したようだが?」

 元就「それもそうなんだけど、もうすぐしたらなんか起こるからその為に連絡したんだ!」

急に早口になる元就。どうやら伝えたいことがあるらしいが、かなり慌てているのが口調からもよく分かる。

 テスラ「少々待たれよ元就殿。一体何が起ころうと…ん?こ、これは、私の体に何かしらのパワーが!」