サーヴァントと助っ人 1

どうやら、うまくいったらしい。元就は深く胸をなでおろした。どうやら、【英霊召喚】という儀式に成功したようだからだ。

 元就「さてさて、これで形勢逆転できたかな。…これで、君たち【シス】を止めることが出来るだろうね。」

さて、ここで少し話の場面を変えることとしよう。舞台は、21世紀の地方都市である冬木に話が再び移る。元就は、無事目的の場所に到達し、調査を早速開始しようとする所から始まる。彼は、どうやらどこかの森の中にいるようだが、間違い無く冬木市であるという所までは分かった。

 元就「…さてと、無事に到着したらしいね。…はじめはこんな森の中で場所を間違えたかなとは思ったけど。では、山本次官はどこにいるのか探索してみよう。」

元就は、早速さまざまな探査機器を用いて、山本次官の居場所を突き止める作業を始めた。それから2分後、どうやら、その人らしき反応があったようだ。場所は、自分がいる西側とは川を挟んで反対側の西側にいるようだ。

さて、問題はそこまでどうやって移動するのかという話だ。まず、自分がいる西側の森を抜け、【深山】という郊外に出る。そしてそのまま東側に向かい、そのまま冬木中央公園を北に抜けて、田んぼを突っ切り森へ向かうというルートしかない。

 元就「うわぁ、これは観光ができそうなくらい移動距離がすごくなりそうだ。公共交通機関利用待ったなし!…さて、早速移動を開始しようかな。さもないと…。あぁ、なんだかいやーな予感がしてるんだけど。」

それもその筈、先ほどから背中の方角から何かしら草が騒ぎたてるのだ。元就は、ボーガンのような武器である【矢手甲】を右腕にはめ、後ろを振り返る。しかし、そこには何もいない。それで終わりなら良かったが、今度は右から、その次は左から何かしらの物音がするではないか。

 元就「さて、長年の経験からしてこういう時は何が起こるか推測してみよう。この場合、物音が複数の箇所からする場合、その元は一つではなく、音の分だけ何かいるということだね。」

元就の考えは見事的中していたと言っておこう。そう、彼は何者かによって包囲されているようなのだ。