サーヴァントと助っ人 2

 元就【これはまずい。非常にまずい。何とかここから抜け出せる方法は無いか考えてみよう。…と思ったけど、恐らく時すでに遅しという状況になってるね。】

それもその筈。音の数が明らかに増えている。一体この森には何がいるのか?もしや、敵にこちらの存在をもうこぎつけられてしまったのか?このままでは絶対絶命。しかし、それは杞憂に終わることとなる。物音は、どうやら違うところへ向かい始めたのだ。一体何事だろうか?

 元就「いやいや、危ないところだった。…あれ、もしかして狙いは私じゃなかったということか。…ということは、誰かほかにも侵入者がいるということかな?」

 ハーメルン「恐らく、そういうことだな。さて、あなたはここからどうするのですか?」

 元就「そうだね。まずは、物音がするほうからあたってみることにするよ。なにかあるみたいだからね。」

 ハーメルン「そうか!それでは俺もそうしよう。さて、一体もの音がしたのはどっちの」

 元就「って、君いったい誰!!」

元就は、突然現れた、謎の青年について鋭い突込みをすかさず入れた。さて、本編では初めての登場となるこの青年、名前は【ハーメルン】という。詳しいことは、彼が主人公の作品【ハーメルンのバイオリン弾き】を見たほうがいいかもしれないが、後々この物語でも簡潔に述べることになるだろう。

そのあと、元就は突然現れた謎の青年から、自分の素性を話した上、自分が助っ人であるということを述べた。彼を派遣したのは、【すごい漢協会】の会長である、とある人物からの要請らしい。

 元就「…そうだったのか。とりあえず、手短だったけど、君が何者かは簡単に理解できたよ。」

 ハーメルン「それは有難い!…とはいっても、このことは辻谷君には内緒という形で。彼は、まだ山本次官が見つかったことを知らないんだ。」

 元就「そうしておこう。彼には、アメリカに行くという立派な役目があるからね。」