サーヴァントと助っ人 3

 ハーメルン「それは別にいいとして、どうしますこの状況。」

 元就「…どうしようか。君の大型バイオリンで音を鳴らすのはこの場合駄目だからね。」

だが、ハーメルンは彼の言葉に対してケロッとした表情のまま、

 「これ、鈍器にもなりますよ」と平然と返してきた。予想外の言葉に対し、思わず言葉に詰まってしまう元就であった。一回ため息をついたのち、元就はハーメルンに諭す。

 元就「いや、そもそもこちらから攻撃や刺激を与える行為は絶対止めたほうがいい。まずこちらが何も出来ずに袋叩きに会うだけだからね。」

流石に彼の言う通りだということで、ハーメルンは大人しく従うことにした。

 ハーメルン「流石に無謀か。…しょうがない、大人しくしておくとしよう。…で、これからどうするつもりなんですか?」

 元就「それがなんだけど、音を聞けば分かるんじゃあないかな?君、音楽センスあるだろ。…まぁ、どことなく間抜けな演奏だけど。」

最後の言葉が少々引っかかったものの、兎に角彼の言う通り、耳に神経を傾ける。成程、そういうことかと彼は瞬時に理解した。どうやら、茂みから聞こえていた音が遠くへと移動を始めたようなのだ。

 ハーメルン「…どうやら、何者かは向こうへ行ってしまったようですが。」

 元就「そう。それなら私たちは音がするほうを避けながらいけばいい。…何とかそうすれば抜けられるとは思うけどね。」

そうして、元就たちは何者かに気配を悟られないように慎重に移動を開始する。…そうして時間がおよそ30分経過する。

 元就「…広いね、この森。」

 ハーメルン「そうですね。一応、これ個人の所有物らしいですね。ちょっと調べてみたのですが。」

ハーメルンは、余りに広い森だと思い、元就から渡された小型パソコンで調べてみたのだが、どうやらこの森は個人の持ち者らしい。