サーヴァントと助っ人 5

そうですねと力なくしかないハーメルン。しかし、何故こんな貧乏くじを引かされたのか。早く自分が元いた世界に帰ることが出来たらこれほど楽なことは無いだろうと心の中で思うのであった。しかし、いつまでも意気消沈しているところではない。どうやら、もうすぐ森を抜けられそうではないか。

 ハーメル「どうやら、出口が見えてきたようですよ?あながち間違いではなかったのかもしれません。」

 元就「どうやらそうらしいね。…さて、そろそろこれからどうするか話しあうのもいいかもね。まずは、服装からだ。森の外に出たらそこは大きな町だ。二人ともこの格好じゃあまずいだろうし。」

と、これからどう行動するかという前向きな話をしていた二人であったが、突如事態は急変する。

突如、自分たちのいる所から駆け足で2分ぐらいの距離から爆音が聞こえてきたのだ。しかも、それが連続で聞こえてくるではないか。

 ハーメル「なんだ今のは!」

 元就「恐らく、厄介ごとになりそうな爆音だね。…これは、我々も巻き込まれること必死だ。」

 ハーメル「ま、それならいっそのこと巻き込まれてやりましょう。こういう時は、多分誰かが困った目に合っているはずです。こういう時、人助けをすると何かいいことあるんですよ。」

元就としては、余り厄介ごとに飛び込むのはあまり好きではないタイプだ。【謀神】と呼ばれた彼は、どちらかといえば策を十分に練ってから行動を起こす性格である。しかし、ハーメルは何か困った人たちがいたらとりあえず助けてみるという先に行動するタイプである。今回、元就はハーメルという若者の意見を採用する方向で進めることにした。

 

 元就「うん、そうかもしれない。まずは、様子見といかないか?まずは、現状把握するために近くまでよってみることとしよう。」

この決断が、時空省にいる【テスラ】と【アタランテ】が【サーヴァント】と呼ばれるものになった原因となる。