サーヴァントと助っ人 27

やはりそうだったのか。元就の考えていた通り、これまでにも数多の異世界で裏から彼、もしくは彼の協力者が破壊工作をしていたようである。恐らく、被害にあった世界はこれからもこのように増えていくのだろう。そう、このように。 

 元就「まったく、よくやるよ。それにしても、君たちはなにをするつもりかい?これだけ時空を超えて騒ぎを大きくするだけして。」

その問いに答えるマダラの答えは、実にシンプルなものだった。

 マダラ「それはだな。戦争だ!そう、我々が望むのは戦争だ。それも、あるものを求めての話だが…死にゆくお前たちにはまったく関係のない話だ。」

マダラは、そのまま伯爵に対して二人を始末するように命令する。

 伯爵「申し付かりましたぞマダラ殿。しかし、この二人を始末した後、この大男の処遇はどうなさるおつもりですかな?」

 マダラ「そうだな…。一応、この娘との契約は切れるはず。それなら、そのままエクスデスにマスターにでもなってもらえばいい。それなら何も問題はない。」

さり気なく物騒なことを口走る二人。こればっかりは、覚悟を決めたほうがいい。元就はさすがに今度ばかりは助かる見込みはないと感じ取っていた。しかし、それでも他に何かてだては無いのか思案を巡らせてしまう。しかし、その時は刻一刻と訪れようとしていた。だが、最後の望みを捨てていないのか、元就はイリヤに対してこんなことを投げかける。

 元就「そう言えば、君は魔術が使えるみたいだけど。ここから全速力で逃げられる魔術とかは…」

 イリヤ「残念。そんな魔術はないわ。相手はあのヘラクレス。簡単に逃げられるなんて、考えない方がいいわ。」