サーヴァントと助っ人 26

万事休す。ヘラクレスは相手に操られ、こちらもハーメルがどこか行ってしまってに圧倒的に人数不足。一体どうしたらよいのか全く分からない状況だ。

 元就「さて、最悪の状況だ。ハーメル君もどこかに行ってしまって、残ったのは我々だけ。これじゃ、策を考えてもまったく意味をなさないよ。」

 イリヤ「そうね。出会って早々、こんな目に合わせてしまって申し訳ない状況ね。…いくら私の魔術でも、バーサーカー相手に傷をつけるのは難しいわ。それに、彼にはある能力があるの。それはね…」

彼女は、ヘラクレスの秘密について語ろうとしたが、誰かの声が彼女の説明の邪魔をする。その声の正体は、【うちはマダラ】である。

 マダラ「生前、彼は神々から与えられた十二の試練をすべて乗り切ったという伝説から、十二の命を保有しているのだったな?成程、それは大変殺しきれないな。【うちはイタチ】の天照でさえ果たして殺しきれるか怪しい話だ。」

突如響き渡る声に、イリヤは少々驚いたようだ。あたりを見渡しても誰もいないため、余計に彼女は混乱しているようである。

 イリヤ「…誰?この声は一体どこから?」

 元就「そのうち分かるよ。やっぱり、君が絡んでいたのか【うちはマダラ】

時空間忍術で突如姿を現すマダラにイリヤは身構え、元就はいつものように落ち着いて対処するような態度で臨む。

 イリヤ「うちはマダラ?」

 元就「そう。恐らく、今回も裏で何かしら絡んでいると思ったらその通りだったよ。」

 マダラ「まぁ、正確には俺ではないがな。とは言え、加担しているのもまた事実。ただ、ソウル・ソサイエティについては俺の発案から発展して【陳宮】がより実践的にしてくれたと言った感じだが。」