grand order 1

その光景を遠くから見ていた皇帝と自ら名乗るサーヴァントは、その一部始終を見ていた。

 皇帝「どうやら、面白い展開になってきたようだ。…おそらく、わが弟子。ティラナス卿はこの危急を乗り切れまいな。…こればかりは余も予想だにしなんだ。仕置きはなしだ。むしろ、あの娘。一体何者かが余としては気になる。

それは、本当に奇跡だった。突如、救世主が現れたのだ。それは、小柄な一人の少女だった。

 少女「どうやら、間に合ったようです。…何とかこの盾で防ぎ切ることが出来ました。」

驚くことに、突如現れたその少女は、あのヘラクレスの猛攻を完全に防ぎ切ったではないか。一体何が起こったのか?元就たちは、目の前の少女に対し、驚きを隠せない様子だ。

 元就「いやいや、一体何が起こったのかよく分からないけど、とにかく驚いたよ。…しかし、君は一体何者なんだ?」

 少女「あ、そう言えばまだ名前を言ってませんでしたね。…あ、そんな余裕はなかったですね。これは失礼しました。私の名前は

【マシュ・キリエライト】。シールダーのデミ・サーヴァントです。」

礼儀正しいその少女の外見は、透き通るほどの白い肌をして、一見弱弱しそうな雰囲気を出しているようにも見える。しかし、彼女の装備はそうした外見とは正反対だ。黒い色をした、やや装甲の薄い鎧を装着している。

そして、目立つのはその巨大な盾である。恐らく、彼女の身長は160弱程あると思われるが、その彼女がすっぽり入れそうなほどの巨大な盾だ。イリヤ達【特に彼女】は、今日一日で起こることがあまりにも多く、驚愕していた。

 イリヤ「今日は本当に色々なことが起こる日ね?今度はデミ・サーヴァントですって?もう何がなんだか。」

無理もないだろう。誰であってもこの状況は驚くほかない。無論、元就でさえも例外ではない。