再びカルデアにて 3

二人は思わず言葉に窮してしまった。あまりに答えが意外過ぎたので、二人とも呆気に取られてしまったのだ。

 ロマン「えっと、それはつまり、新宿のアーチャーは何にも関与していないという解釈でいいのかな?でも、彼ならわざとアリバイを作って裏で何か工作するなんて可能じゃないか?」

 ホームズ「それがだ。私もその線を疑って彼が何かしでかしたのかをよく調べてみたのさ。それが、本当に何もしていない。ここに侵入した気配すら零だ。では、外部から何か仕掛けをしたのかと思って調べてみたら、興味深いことが分かったんだ。」

疑いが晴れて、胸をなでおろす新宿のアーチャー。そんな彼だが、一体だれがこんな事件を引き起こしたのか気になったため、ホームズの話に乗っかることにした。

 新宿のアーチャー「ほう、興味深いこととは一体何かね?」

 ホームズ「それなのだが、どうやらある地点から何者かがハッキングを仕掛けてきたことが分かったのさ。…しかし、不思議なこともあることだ、その場所は…」

一方で、山本達は2004年の冬木氏に戻る前に、ウォーミングアップを行っていた。このカルデアという施設、ヴァーチャル技術と魔術の力でシミュレーション上の魔物と戦うことができるのだ。色々と驚きである。

 山本「しっかし、これは素晴らしい技術だ。いい運動になるなぁこりゃ。」

 マシュ「そのいい運動の相手がワイバーンというドラゴンの一種なのはちょっと人間離れしているとしか言えません。しかも、サーヴァントようにセッティングしてあるはずなのにあの余裕の表情。驚きです、先輩。」

 藤丸「いや、あれ人間離れどころか人間卒業してないあれ?…未来人ってあんな人ばかりなのかな?」

勿論、彼だけが可笑しいだけなので気にしてはいけない。ついでに言うと、彼の友である辻谷はこの男と互角である。…これには、二人にある秘密があるからなのだが、それは直に明らかになるだろう。