再びカルデアにて 2
だがしかし、その紳士に向けられる視線は、完全に疑いのまなざしだ。完全に信頼されていない証である。
新宿のアーチャー【ああ、駄目だこれ、完全に疑わてるね。いやさすがに今回は無関係なんだけどな~。仕方ないからテキトーなところで…。】
そのまま面倒なことにならないうちに、彼は適当なことを言ってこの場から逃げようとする。
新宿のアーチャー「いや~不思議なこともあるもんだネ。私が知らないうちにこんな不気味な事件なことがあるなんて。…じゃ、私もこんな不気味なことは極力関わりたくない!!ということで、私はこの辺で…」
そのまま立ち去って、何事もなかったかのようにしようとした彼であったが、ある一人の男の出現でその心配はまるでなくなってしまった。
?「どうした?君は何も悪いことはしていないんだから逃げなくてもいいんじゃないかな?」
あたりに響き渡るは慎み深い声色だ。何を隠そう、彼の名は【シャーロック・ホームズ】。かの世界的に有名な名探偵がこのカルデアにいるのだ。…このカルデアという施設。驚くことばかりである。
さて、もうそろそろ勘のいい人なら気づくかもしれないが、この新宿のアーチャーが何者か気づいた人もいるだろう。分かった人は、そのまま読んでいくと面白いはずだ。さて、この名探偵ホームズ。どうやら何か言いたいことがあるよう。
新宿のアーチャー「何!私が何もしてないって!…あ、いや、確かになーんにもしてないぞ私は…で、なんで私がしていないの分かったの?」
ホームズ「何、簡単なことさ。まず、サーヴァントがどのタイミングで消えたのかという話さ。いま、時計を見ると午前11時。それで、いつまで異常ががなかったのかというと、確か10時30分までだったね。ミス・ダビンチ?」
ダ・ヴィンチちゃん「ええ。その証拠に、この中で消えたサーヴァントに30分前確かに出会ったんだよね~。」
ホームズ「そこだ。その時に彼は何をしていたか。…それはね、何もしてなかったのさ。」