再びカルデアにて 8

 ダ・ヴィンチ「成程、君が来た時代ではそんなことが起こっているのかい。う~んそいつは大変だ。しかもだ、この事件、21世紀初頭の冬木と何か関係あるかもしれないということなんだね?」

 山本「ええ、そうです。あのテロ事件を起こしたサーヴァントと冬木で出会ったサーヴァント。どうやら、同じ能力を使えるようなのです。もしかすると、全ての元凶の一つではないかと思っています。」

 ホームズ「ふむ、その可能性は零ではないだろうね。寧ろ、関連性は高そうだ。そのために、まずはテロ事件を早めに片づけたいというわけかい?」

  山本「はい。敵はサーヴァント。普通の人間ではまず敵わないでしょう。それで、少々大掛かりなことをやってみたいと思うのです…ということで、25世紀の宇和島君、聞こえているかい?」

山本は、通信機越しに、25世紀にいる宇和島に連絡を取る。通信機越しからは、元気のよい、あたかも小学生がだすような大きな声が聞こえてきた。

 宇和島「ハイハーイ。時空乱流観測室の宇和島です。次官殿、まずはご無事で何より。」

 山本「いやいや、君こそ元気で何よりだ。さて、言われた通り、準備はできたかな?」

 宇和島「ええ、出来ましたよ。そちらの準備もできましたか?」

 山本「ああ、こっちも問題ない。では、始めよう。まずは、こちらからだ。」

山本は、ダヴィンチの工房の中央に立ち、床に向かって手をかざす。すると、どうだろうか。そこに現れたるは光り輝く魔方陣。彼を中心として、それは煌々とと光り輝いている。これは、サーヴァントを召喚するためのものに酷似したものだが、どうもそれとは違うようである。彼が、この術式を瞬時に召喚したことに、周りは皆驚きを隠せないようでいた。

 

 ダヴィンチ「こいつは驚いた!これほどの魔術、神代とまでは流石に行かないとしても、かなりの魔術だ!」