妖怪退治 佳境 18

 かごめ「いっけええぇぇぇぇえええ!!」

彼女の放ったこの日における最高の一撃は、見事怪鳥のど真ん中を打ち抜き、最後は燃え落ちる松明の如く激しく燃え盛った後、爆発四散した。これで形勢逆転。人数は鬼太郎たちが多い…そう考えるのが普通の筈である。

 かごめ「やった!これでこちらが有利になったわ。あとは、二人がかりで…」

だが、何故であろうか?ダースモールはむしろ、先ほどよりも何故か余裕を持っているかのような動きを見せた。それに、先ほどと打って変わって明らかに構えが違う。今まで両手で武器を持った構えから、右手だけで武器を水平に構え、左腕を横に広げて完全に隙だらけとしか思えない格好になっているのだ。しかし、何故であろうか。寧ろ、その構えは隙のないようにも見えるのだ。

 かごめ【何?この威圧感。さっきとまるで違うじゃない。寧ろ、さっき2対2で戦っていた時の方がこっちに余裕があったような…。】

そう、今から見せるのが本来のダース・モールの構えである、ライトセーバーによる最強の構えとも言われる【ジュヨ―】である。

 

 鬼太郎「父さん、これは一体?」

 親父「うーむ、一体これはどうしたことじゃ?先ほどと明らかに雰囲気が違い過ぎる。気を付けろ鬼太郎!襲い掛かってくるようじゃ!」

 モールは、遂にその真のベールを脱ぐことになる。モールは、両手でライトセーバーを激しく回転させながら、そのまま鬼太郎に切りかかると思わせ、そのまま彼の頭の上を跳躍し、頭上から斬りかかり始めた。間一髪のところで両手の得物でガードしたことでモールの攻撃を弾くことが出来たものの、今度は、再び鬼太郎の顔面を斬りかかろうとする。これも鬼太郎は瞬時に躱すが、モールは今度は振りぬいたライトセーバーを逆回転させ今度は腹部を狙い始めた。

 何という精密な動きであろうか!一撃一撃が、死へ入口といえるものだ。あろうことか、モールはかごめが背後から狙って放った弓矢を2,3発さばきながらやってのけているのだ。