時空省外伝 辻谷広行の休暇 21
一反木綿「いやぁ~、あいつは本当に恐ろしか相手バイ!おいと同じ、ひらひらしている妖怪ばってん相手のほうが強いことは間違いなかとよ~。理由は…。」
?「おのれの体に書かれた文字で、相手を操ることができるからだろう?」
一反木綿は、闇の中から聞こえてきた声に、
一反木綿「そうそう、やつの体にかかれた文字は、相手を操れるんよ~…ってこりゃいか~ん!!」
ハーメルと一反木綿は、声のするほうをみる。そこには、経凛々本人が、二人を見下ろし、己に書かれた文字を使って攻撃を始めようとしているところだった!
ハーメル「しまった!いつの間に!!」
気づいたときにはすでに遅し。周りには至るところに文字という文字が飛び交っている。その光景はまるで、イナゴの大群が雲霞の如く押し寄せるがごとくである。どうやら、本陣にいた味方も罠にかかったようで、悲鳴がこだまするのであった。
経凛々「ふぉふぉふぉ、簡単に引っかかるとは思わなんだ!さてさて、お前たちをどうしてくれようかの…。」
不気味で、なおかつ落ち着いた低い声で話す。
その言葉を言い終わると、辺りには捕まった協会メンバー全員+助っ人たちが地面を滑るようにこちらのほうへやってくる。
スコール「く…、してやられたか…」
ユリウス「むぅ、まったくだ。まさか、敵がこの隙を狙っていたとは…。」
メンバーは皆体中に【縛】という字と【連】という字がびっしり巻き付き、一切動けない状況としている。さらに、倒していたと思われていたファイナルガードとギャイボン、そして西洋妖怪たちがが復活し、こちらにやってきている。
ギャイボン「うまくいったようだ!まさか、簡単にこのような策に引っかかるとは。かの天才軍師【司馬懿】がこの程度だったとは」
当然、戦いに参加している司馬懿も一緒につかまていた。地に突っ伏しているその姿は何とも無様である。
司馬懿「ふっ、参ったものよ…、まさか、先ほどの敵がすべて文字で書かれた幻術だったとはな。」
ギャイボン「その通り!これが経凛々様の力よ!軍師、司馬懿とやらどうした、そのまま突っ伏したままでいいのか?よいなら貴様たちをとっととこいつらを【わが主】の前へ差し出すこととしよう。」
こうして、妖怪たちは捕まった人間たちを連行しようとする。
だが、妖怪たちは見事に司馬懿の策略にはまっていたのだ!!そう。ここにはまだ【会長】やってきていないのだから!!!!