英雄集結34

 鬼太郎「一反木綿!来てくれてありがとう!丁度力を借りたいと思っていたところなんだ。」

 一反木綿「それは良か時に来たばい。で、どげんしたとね?」

 

鬼太郎たちは、詳しく今まで起こったことをすべて話し、現在の状況を説明した。

 一反木綿「う~ん、何だか面倒なことになっとうね~。任せんしゃい。わしは鬼太郎どんを海の近くまで連れて行けばよかとね。」

 鬼太郎「ああ、頼む。それじゃ、皆さんは山本さんをよろしくお願いいたします。」

鬼太郎は、そのまま一反木綿にまたがり、そのまま森の木々を天高く飛び抜け、目的地に急行した。

 

そして、鬼太郎たちは、そのまま彼のことなぞ一ミリもしらないキッドたちのもとへと向かっていった。空を飛ぶ一反木綿にまたがることで、鬼太郎は、周りの状況をよく知ることができる上に、最善の移動手段にもなる。今のところ、それらしき姿を見ないが、海の底からだろうか、微弱な妖気が徐々に大きくなっていくのが分かった。というのも、先ほどはサーヴァントたちが泥田坊と戦っていたので強大な妖気を感じていたのだが、今はバラバラになった後なので、わずかに妖気を感じるほどまで力を落としていたのだ。

 

 鬼太郎「どうやら、まだ微かに妖気を感じます。」

 目玉の親父「ふむぅ、まだ生きておるということじゃな。なら、奴を落ち着かせるために、事前に説明した策を取ろうとするかの。」

 鬼太郎「はい!父さん!…おや、海辺に誰かいますね?それに、何かしらの力を感じます。これは何でしょう?」

 目玉の親父「ん?確かに感じるの。これは、これは。魔術による結界じゃな。どうやら、人間の気をそらせるための簡単なものじゃろう。わしら妖怪には効果が薄いようじゃが。どうやら、多くの人影が見えるの。鬼太郎、彼らとコンタクトをとってみるか?」