ダークサイドの力 12

 エド「特に何も感じなかっただと?」

エドワードは、完全に馬鹿にした態度をとるレンに怒り心頭になる。だが、エドワードは、自分を落ち着かせるよう一旦深呼吸を始めた。先に手を出してしまったら、恐らく相手を全力で叩きつぶしかねないからだ。出来れば避けておきたい。

 エド「まぁ、これだけのことをしやがるんだ。相当根性曲がってねぇとこんなことはやらねぇだろうさ。それに、そのマダラって奴は俺もあったことがあるんでね。」

 レン「ほう?あったことがあるのか?」

 エド「ああ、それが、今俺がここにいる理由の一つだ。おかげで、あんたらがどんなことをやろうとしているか、この目で腐るほど見させてもらったからな。」

エドワードは、レンに対して強い口調になる。だが、仮面をかぶっているせいか、レンは涼しげな顔をしているのではないか。そう思わせる態度をとり続けている。

 レン「そうか。ならばこうは考えなかったのか?話が通じる相手ではないということが。」

 エド「…どうやら、そうらしいな。あんまり、話し合いが通じそうな雰囲気してねぇな。テロリストってのはそんな奴ばっかりだな。なら。」

エドワードは、両手の平を合わせ、錬金術を使う態勢をとる。その後、右手を地面にやると、そこから金属製の長槍が現れた。

 エド「もういっぺん、俺と勝負して頭冷やしてもらおうか。ただし、俺と一対一で戦ってな。」

臨戦態勢をとるエドワード。そのまま、彼に呼応するように、レンもライトセーバーを手に取った。レンは、右手でそれを二・三回右手で軽く回した後、そのままエドワードに襲い掛かり始めた。