ダークサイドの力 1

さてさて、こちらの思惑通りにことは進み始めた。マダラは、とある青年をつれ、一つ目の作戦を、ここ時空省で始めることとした。

 マダラ「さて、若き青年よ。あの老人は何を考えているかわかるか?」

 レン「全て分かるわけではないが、やらんとしていることは分からないわけではない。」

マダラは、25世紀のニューヨークのマンハッタンにいた。彼の目の前にあるのは、重大な警備が敷いてある国際連合本部の建物だ。そして、彼の横には、マスクをかぶったレンという青年が、全身を黒いローブといういでたちで立っている。だが、何故だろうか。いかにも怪しげな格好をしているのにも関わらず、誰も彼らの存在に気づいていない。マスコミも、警備隊もだ。

 マダラ「どうやら、お前のフォースとやらが中々効いているようだ。素晴らしいな。」

 レン「フォースの暗黒面をなめてもらっては困る。しかも、この星の住人はだれ一人としてフォースを使いこなすことは出来ない。そのため、簡単に引っかかる。」

 マダラ「そうだな。俺はこの眼のおかげで多少効きづらいようだがな。」

 レン「それに、あなたは修羅場を幾度と無く潜ってきているのもあるのでしょう。余計に効にくい。あなたが味方で良かった。」

マダラは彼の言葉を聞きながら、自身もほっとしていた。今、マダラは心の中で安心と同時に恐ろしさも同時に感じ取っていた。もし、彼らが裏切った場合、第三局として君臨出来るほどの強さを持っている。そのことをふと心の中で思い浮かべていたのだ。

そんなことは心のうちにしまって置いて、いまは策の実行に集中することにした。

 マダラ「ふっ、それは良かった。さて、準備はできているか?」

 レン「…安心しろ、暗黒面は偉大だ。」

そう言い残し、彼はだれにも気づかれず、ただまっすぐ目的のために向かうべき場所に行くのだった。

 レンは、作戦通りマスコミの人影や警備が少ないところから入る。警備員が、彼に制止するように言おうとしたが、何故かすぐに持ち場に戻り始めた。そして、セキュリティーロックが掛かっているはずの入り口を、右手を扉の前にかざすだけで簡単に開けてしまった。