逃亡劇、そして復活 30

 ワイアット「さて、おれも隠れる必要が無くなったので表へ出るとしましょうか。さて、そこのガール。そこの斑男さん、結構本気だぜ。…ま、俺はそこまで乗り気じゃない上、次のお仕事があるからとんずらさせてもらうぜ。ま、実力ありそうだし、何とかなるんじゃないかな?じゃ、失礼するぜ。」

 

意外なことに、ワイアットは戦闘に参加せず、どこかへ行ってしまった。

 式「なんだあいつ?なんのために出てきたのかさっぱり分からねぇな。ま、いいや。あんな連中相手に二対一とか勘弁だ。…で、そこのモンスターさん。残念ながらオレはあんたと勝負する気は全くの零だ。悪いけど、俺も逃げさせてもらうぜ。」

 

完全にやる気のなさそうな彼女を見て、フレイザードはどうやら激怒しているようだ。

 フレイザード「なんだと!そんなこと、戦場で許されると思っているのか?」

 式「ん?別にいいじゃん。戦場だろうが何だろうが、オレはオレだ。あくまで、お前を倒せりゃ楽になるだろうとは思ってたけど、邪魔が入ってすべてパーだし。…それに、ここで戦ったら、【オレら、あれに巻き込まれるかもしれねぇからさ。】

 フレイザード「アレ?アレとは何…」

フレイザードは、すぐにアレとは何を指す言葉なのかをすぐに理解することになる。