逃亡劇、そして復活 66
マダラにとっては、運のよい事態になった。これで、ことがうまくいきそうだ。マダラはほくそ笑む。
マダラ「そういうことだ、次官殿。では、これで俺は失礼させてもらえるかな?」
山本「…どうやら、事実ということならあなた方の条件をのむとしましょう。では、我々も撤退させてもらえるということで問題はないか?」
マダラ「ああ、かまわない。俺も撤退させてもらおう。もう俺はここに用はない…。そう、俺はな。が、しかしだ。」
それは、突然現れた暴威であった。炎のように赤く染まりし馬に跨るその猛将は、こちらをにらみつける。その眼光、まるで獲物を狙う虎の如し。なぜであろうか、こちらの方が圧倒的に大勢であるというのに、なぜか全く勝てる気がしないのだ。
マダラ「どうやら、納得のいかないものが俺たちの陣営にいてな。…この呂布から逃げられたら考えてやろうじゃあないか?おっと、カルデアのものはこちらの呂布を見たことがなかったようだな?そちらにも呂布がいるらしいが、まったくの別物と思ってもらったほうが気のためだ。そうでないと、お前たちは苦労することになる。」
彼の言葉通り、カルデアの職員たち一同は驚愕していた。サーヴァントではないほうの呂布のほうが、圧倒的に強力なことにである。