再臨・片翼の天使 ノウムカルデア 32
とダヴィンチがデータ収集をしている合間、再びカルデアには静寂が訪れる。どういうことか、この間、セフィロスは動きをなぜか止めていた。
セフィロス【さて、あの男は俺のことを監視しているかもしれんな。…出来れば、もう少しカルデアのサーヴァントと派手に戦いたいところだが…。】
セフィロスは、何かをためらうような動きを見せる。どういうことなのか、先ほどの口ぶりや戦いぶりとは違い、動きが鈍い。
セフィロス【表向きは、達成して見せるさ。が、それは布石だ。今頃、カルデアの連中が何故この場所を特定されたか答えを出す頃合いだ。その間は俺も派手な動きはやめ、あいつらに時間をやろう。…時空省に恩を売るにはちょうどいいからな。理由が分からないまま終わらせん。】
彼の予見とは少し違うが、余りの静寂に、ジェノバ博士が先に不審がる。
ジェノバ【おかしいわね、このタイミングで彼が現れて全部終わらせるはずだったのだけど?…いや、寧ろ誰か彼に向かっているのを待っているのかしら。暴れたいのねぇ彼。】
と考えている間、ダヴィンチが説明を開始する。…ここまでは、セフィロスの計画通りだ。
ダヴィンチ「おそらく、前の特異点の時だ。なんだか変な紫色のスライムみたいなのを退治しただろ?間違いなく、完全消滅したと思っていたら、それが違ったというわけだ。このカルデア、いつの間にか【そのスライムの細胞】がいたるところに潜伏してる!」
カルデアのマスターとマシュは驚く。しかも、話はそれで終わりではなかった。