第一章 さまよえる者たち 21

?「久しぶりだな… この私を覚えているか?」

その声は、低く落ち着いた声だ。映像、音声ともにノイズがひどい。しかし、間違いない!!私はすぐにそいつが何者か瞬時に理解することができた。忘れもしない…。かつて、世に絶望し、自身の住まう星を滅ぼそうとした男。そして、私がその星へ調査した際、【ライフストリーム】と呼ばれる力を借りて復活し、私以外の部下全員を殺戮した男!

 ?「貴様は!!セフィロス!!!」

私は力を出し、セフィロスの映し出されたビジョンめがけ、火球を放つ。そうすると、部屋は元の明るさに戻った。

 山本「これは…どういうことだ?まさか、やつが復活しようとしているのか?」

疲労困憊し、息が上がっていて座り込んでいる私の横から、この部屋に来た【エルザ】が私のもとへかけよる。

 エルザ「どうした!?何やら部屋が散乱しているようだが、何かあったのか?」

心配そうな彼女に心配をかけまいとする私は「大丈夫だ、一応【何か】は起こったがな」と返事する。

 エルザ「大丈夫といっている割にすごい汗だぞ!あなたは一旦ここを離れては?」 

彼女は冷静な態度で私に話す。さすがは妖精女王、噂通りの人だ。

 山本「それでは、お言葉に甘えよう。少し、肩を貸してくれ。体に力が入らなくてな。」

この事件は、のちの事件の発端にしかならないことを後に私たちは知ることとなる。そう、学園都市を中心とした【戦争】が起きる直前の、そう、敵からの宣戦布告だったのだということを。