異世界侵攻録 幕間 2-5

 ランサー「まっ、俺は別にいいけどな。この【ゲイボルグ】さえあれば、別に問題はねぇよ。それよりも、話がずれにずれまくってどんな話をしていたか段々分からなくなっちまってるぞ?そろそろ話を戻さねぇか?」

 山本「それなんだが、私が調べることが出来たのはここまでなんだ。」

 式「何だと!話をそこまでしておきながらそこで終わるとかないぞ!」

山本の同じ車、しかも、すぐ隣に座っている彼女が食って掛かる。山本は彼女をなだめるように話しかける。

 

 山本「いや、確かにすまないとは思っているよ。それに、ここまで話すことが出来たのが奇跡に近いんだ。」

つまりそれはどういう意味なのか、一同は怪訝な顔になっている。と、同時に彼の言った言葉を何人か理解できたようでもあった。

 

 鬼太郎「あ、もしかするとですが、今までの話の中で山本さんは一切出てきていないという所に引っかかっていたんですけれど、もしかして…」

 山本「おっ、もしかして気づいたか少年!…っと言っていいのかな?多分、この中では最年長だと思うんだけど…。」

 鬼太郎「そうですね。確かに、20世紀半ばの僕が、25世紀まで生きているのでそう言うことになりますね。」

その言葉に、一同耳を一瞬疑った。今、さりげなくとんでもないことを言った気がしたからだ。

 アタランテ「えっ、ちょっと君さりげなく今すごいことを言わなかったか?」

 鬼太郎「ん?それは僕が25世紀からきたという話ですか?」

 アタランテ「違う、そうじゃない。さっきの話からすると、君は一体いくつなんだ?」

 鬼太郎「そうですね、多分400年は生きていると思うのですが。年齢はあまり詳しく覚えてないですね、ははは。」

子供好きの彼女には痛烈なことだったであろう。神々の血を引く自分よりも超長生きなうえにはるかに長生きで、かつ見た目が子供のままとは。これが長寿大国日本の神秘なのか!と勝手に驚いたのち、あまりの衝撃にそのまま固まってしまったようだ。

 

 ランサー「ああ、嬢ちゃん固まっちまったみてぇだな。無理もねぇかそりゃ。っと、このままだと話がまた脱線しちまうな。まぁ、要するに、アンタが今までした話っていうのは誰かさんから聞いた話ってこったぁな。」

 山本「う~ん、まぁそういうことになるかな、半分正解という感じだけどね。半分はちょっと違うかなって所だけど。」

半分は違う、それは一体どういうことなのか、他の面々も詳しく山本に突っ込んでみることにした。