5章 プロローグ 8

さて、どうしたものか。連れていっても問題ないかは召喚者であるエクスデスが決めることだ。

 マダラ「そうだな…まずはあ奴のところに連れていってやるか。ついてこい。

二人はそのまま召還陣のある場所へ移動した。どうやら、もう少しでその人物が召喚されるようだ。

 エクスデス「む?その男は?」

 マダラ「どうやら、侵入者かと思いきや、客人だったようだ。」

 松永「ほう?客人とな。」

一同、黒ずくめのマスクを付けた男を見る。しかし、何ともいえぬ格好をしている。背が高いというほかは全く分からないとしか言いようがない。風貌、容姿、表情、はてまた老人か若者かもさえ分からない。先ほど英霊召喚された義輝が、彼の顔を覗き込もうとしたが、マスクのせいで顔がよく分からず残念そうな表情をしていた。

 義輝「むぅ、そのような全身そのような格好では分からぬではないか朋よ。その面を外してくれれば嬉しいのだが。」

 レン「そういうわけにはいかん。訳が色々あってな。」

 ゼーナ「そう。残念ね。そう言えば、あなたの名前、まだ聞いていなかったけど。」

 レン「…カイロ・レン。それが名前だ。」

その名前に聞き覚えがあった。彼女が【フォース】と呼ばれる力について研究しているときにその名が出てきたことを思い出したのだ。今から召喚されるとある【反英雄】の名と一緒に。だが、彼女はあえて知らないふりをしたほうが、彼から詳しい話を聞けると踏んだためだ。知ったふりをした場合、逆に警戒心を煽ることもあるからだ。

 ゼーナ「ふーん、それがあなたの名前ね。どうやら、あなたが結界を解いたようだけど、一体どうやってといたのかしら?」

勿論、彼女はどうやって彼が結界を解いたのかはよくわかっていた。しかし、ここは念のために聞いた方がいいと判断したのだ。