英雄集結20

そして、準備は整った。英霊召喚予定地で見張りを続けていたイリヤヘラクレス、そして元就室長は、誰も見ていないことを確認した。カルデアに対してOKサインを出すと、召喚サークルと呼ばれる魔法陣から、数多の英霊が召喚された。正確には、カルデアから直接サーヴァントをレイシフトさせているといった方が正しい。召喚されたサーヴァントと元就たちは、そのまま泥田坊が暴れまわっているところへと急行する。

 

その泥田坊を抑え込んでいる但馬の守は、そろそろ一人では限界に近い状況に来ていた。流石にサーヴァントといえども、この怪物一人相手にするにはかなり厳しい。

 宗矩「うむぅ、流石に厳しいか。拙者の剣でも、あの怪物を止めることは厳しい。しかし困ったものだ。このままでは、この時代の者に見られてしまいかねん。

 

奇跡的に、あの怪物のことがばれていないのは、元就公が時空省に、カルデアの職員が魔術師に働きかけ、ばれないように結界やら未来の科学力やらでなんとかしていた。が、それでも早めに決着はつけたいものである。

 

 マシュ「うーん、そろそろ来る頃合いの筈ですが…」

 藤丸「うん、そうだよね。そろそろかなとは思うんだけど…」

なかなか現れないサーヴァントたちに、少々心配になる藤丸達。が、しかし。すでに助っ人は一人到着していた。

 宗矩「ぬぅ。斬ってもまた生えてくる腕か…これでは堂々巡り、いかんともしがたい。うむ、二つ同時に斬り落とせればよいのだが…」

 ?「なにを言っちゅう但馬守?そんなら、二人で腕を同時に斬り落としてしまえばいいぜよ。…心配せんでもええ、わしは、剣の天才じゃ。おまんに合わせることぐらい朝飯前ぜよ。」