朝 5
男「あ~い、そこそこ。ちょっくら怪しげなお兄さんとお姉さんがとおりま~す。そこそこ、頭がツルピカ綺麗なオッサン。どいてどいて~」
女「そこのお姉さん。少々どいてほしい。そこの派手なことしてた謎の人物Xにようがあるからどいてもらぬか?」
辻谷は、そのうちの一人である男の声に聞き覚えがある。もしや、時空省に迷い込んだ【坂田銀時】その人ではなかろうかと考えた。
その通りである。この男、時空省に迷い込んできた平行世界の日本・幕末の人物【坂田銀時】その人だ。…よくよく見てみると、恰好が二人ともいつもと同じ服装だ、ということに気づいたところで女性が【エルザ・スカーレット】という、もう一人の迷い人ではないかと今更気づいた。
辻谷「…あの二人、一体何をしているのだろうか?という前に、どうしてあの二人ここにいるんだ?一応、山本さんを救出しようとしているのは分かるけど、グラサンかけてるだけで結構目立つぞ二人の格好。」
そんなことなぞ二人に取っては関係なし。彼らなりの努力で山本をどうにかあそこから連れ出そうと必死になっているのはひしひしと伝わっては来る。
銀時「お~い、そこの坊や。いいからいいからそこどこうな~。でないと、お兄さんが色々と後でおそろし~ことすんぞ。」
子供「兄ちゃん、そんなこと言っても駄目だよ。俺んとこの母ちゃんのほうが鬼、悪魔!ババァだからそんなこと言っても何とも言えないぜ。」
銀時「そうか、そうか。お前の母ちゃんババァなのか。そりゃあ苦労してるんだろうな。そうだ、今度俺が綺麗なお姉さんがいっぱいいるところ教えてあげるから。そこなら【ピー】とか【ピー】とか【ピー】とかいろいろだぜ。」
子供「えっまじで!俺も【ピー】だって。」
銀時「ああそうだ!だから少年!分かったらそこをど…」
その瞬間、銀時の頭には一振りの剣が脳天に突き刺さっていた。
辻谷「まぁそうなるな。あれだけ【ピー】とか連呼しまくってたらねェ。銀さん、自業自得だわ。」