冬木 人理保証機関カルデア 2

 山本「いやあ、驚きましたよ。まさか、レオナルド・ダ・ビンチが女性だったとは知りませんでしたよ!」

 ダ・ビンチ「まぁ、そう驚くのも無理はないだろうね。でも、生前の私は間違いなく【男】だったことは言っておこう。ま、これには私なりの美学があってね…と、話したいのは山々なんだけど、先に来てほしいところがあるから、詰まる話はそこで。」

 

そのまま二人はカルデアの奥のほうへと進んでいく。このカルデアに来る必要があるのは自分と銀時が最後だ。残りのメンバーは先にここへ来るように誘導して追いやので問題はないはずだ。そう冷静になっている山本は良いのだが、何がなんだか理解できていない銀時は、どこか心ここにあらずといった面持ちだった。

 銀時「え~と、一体ここは何なの?昔の幽霊かなんかが働いているの?しかも、ダヴィンチって性転換までしてんの?」

 山本「いやいや、違うよ。パニくってて意味不明な言動になってるよ。いいかい。かれ…いや、彼女は【サーヴァント】。この星にいる数多くの英雄の一人をこの時代に呼び出した存在だ。しかも、我々25世紀の【時空石】とは全く違う方法で現代に過去の英雄を呼び出すんだ。…まぁその話もすぐにあるだろうからさ。先にこの建物の奥まで行こうじゃないの。」

 

本当にそれでいいんだろうかと思いながら、銀時はしぶしぶ山本の後ろからついていく。…よく見ると、確かにここの職員とは明らかに時代錯誤の格好をした人が何人か通り過ぎていったような気がする。彼らも、色々な国からやってきた英雄なのだろうか?

 山本「ま、その解釈でまったく問題ないと思うよ。…その中には、実在しいえない者もいるらしいけどね。物語によって作り出された者もいるらしい。驚きだよ、この場所は。もう、25世紀には存在しいえない場所だからね。…おっと、無駄話してたら目的の部屋に到達したみたいだ。」

 

二人は、ダ・ビンチと名乗る女性に連れられていくうちに、目的の場所へ到着することが出来たようだ。そこには、辻谷やほかの面々、そして、更に見たことの無いメンツがそろっていた。