人理保証機関カルデア  5

 山本【そういえば、なんでこの人女性の姿になってるんだ?前世では正真正銘男性だったらしいけど。…気になる。めっちゃ気になる。…どうしよう、気になって話半分しか分からない。】

そんな彼は、いつそのことについて触れるべきか触れぬべきか相当困っていたが、山本の様子がどこか挙動不審なのに気づいたのか、彼女は山本に言葉をかける。

 

  ダ・ビンチ「おや、どうしたのかな?どこか具合でも悪いのかい青年?もしかしたら、この私の美貌に目をくらませているのかい?ふふん。そうだろう。私がこの時代に召喚された時、最も美的な姿。そう、この女性美こそ至高!!ということでこの姿になったんだからねぇ。」

 山本【ええ…】

まさか、向こうからはなしてくれるなんて思っていませんでした。…たったそれだけの理由で女性の姿で召喚されたとは、どこからどう突っ込んでやろうか。むしろ、そのことについては周りのほうが茫然としていた。その他にも

 

 潮「いや、まさかあの天才画家のダ・ビンチさんがこんな美的センスの持ち主だとは…スゲェ。俺も画家の端くれ、常に美的センスを磨く努力を参考にせねば。」 

となぜか感動するものもいたが。普通の反応は、以下の通り

 ヴァレンタイン「いや、正直私には理解できぬのだが。」

 ガッツ「なんつーか、芸術家っての完成ってのは正直分からねぇ。」

 郭嘉「う~ん。私としては、目の前にいる貴女が美しいからまったく困らないかな。後でゆっくり語らいたいものだね。」

 アタランテ「今サーヴァントとして現界しているせいか、少し思い出した。…この人はこういうひとだったなと。」

 辻谷「もう俺もどっから突っ込んだらいいかわっかんねぇなこれ。」

 ユリウス・ベルモンド「う~ん。私が知っているのは私と同じ年ぐらいの時の肖像画だからなぁ。イメージとだいぶ違う。」

 

確かに、それが妥当な感想であろう。筆者もそうである。