人理保証機関カルデア 6

それにしても、だいぶ話が脱線してしまったと全員思い始めてきたせいか、そろそろ話を進めないと。山本は、話す準備をしようとした際、誰かが欠けていることに気づく。【あの人】はここにはいないし、残りの二人はそろそろ来るはずだ。どうやら、その二人がここへとやってきたようである。

 

 マシュ「ふぅ~。どうやら間に合ったようですね。」

 藤丸「どうやらそうみたいだ。いや~こんなに人がいるなんて、改めて驚きだ。」

 マシュ「ええ、本当に驚くばかりですね先輩。これだけの人がいれば、世界征服の一つや二つ出来そうです。」

 藤丸「いや…それはだめだけどね。いや、やろうと思えばできちゃうかも。」

 山本「いやいや、それはだめだよ藤丸君。君はこの世界を救った英雄だよ、そんなことじゃ【彼】に失礼だ。」

 藤丸「そうでした!そんなこといっちゃだめですよね。反省します。」

 

 

うむ、よろしい。どうやら、いつもの調子で楽しげにしているので山本はひとまず安心した。さて、話の舞台は整った。しかし、今からは只話すだけじゃあ相手も面白くないだろう。そこで、今回からは相手に合わせて話をすることにしようというわけで、山本はある提案をすることになった。

 

 山本「さて、一同そろったところで、これから物語の続きを話そう。…さて、その前に、僕の話を少しでもみんな聞いているらしいので、ちょっと意地悪な質問をしてもいいかな。…どうやら、その視線はいいということだね。分かった。では、ここにいるメンバーで、【誰かかけている】ことに気づかないかい?」

 

 この質問の意味がすぐに分かったのは、ごく少数だった。この問題の答えを知っているのは僅か四人。山本と、カルデア三人組だ。そのあと、山本たちと同行したメンバーが気づく。そう、あの人がいない。