カルデアにて 5

残念なことに、ダ・ヴィンチは多くのことを語りたかったようだが、これであっさりと何も話せなくなってしまったことに残念な気持ちになった。しかし、今はそれどころではないことをしっかり悟ってはいるので、ここは自分が今せねばならないことをする気持ちを整え、しっかりと自己紹介と今後の説明を始めることにした。

 

 ダ・ヴィンチ「むぅ、仕方がない。ここは、カルデアの一職員としてしっかりとやらせてもらおう。改めて、自己紹介をするよ。私こそ、カルデアの英霊召喚第三号【レオナルド・ダ・ヴィンチ】だ。よろしく頼む。あ、私が女性の姿をしているのは…まぁ君のことだからなんとなく分かってるんじゃないかな?」

 山本「ええ、多分ですが、モナリザの完成度の高さからモナリザの姿で召喚されたんでしょ?」

 

答えはその通りである。山本は、どっから突っ込んでやろうかと思ったものの、考えるのが馬鹿らしいのでそれ以上のことには関わらないことにした。何せ、芸術家は感性が強すぎるせいでぶっ飛んだ人が多いためである。

 

 ダ・ヴィンチ「分かってくれているなら良かった良かった。それじゃ、先に君について色々聞かせてもらおうかな?話によると、君は未来人らしいけど…?」

 

山本は、今までのことや自分のことについて、それから今回の事件について自分が知りうる情報をすべて提供した。ただし、未来に関することの一部は離せないことは了解の上である。

 

 ダ・ヴィンチ「うーん、未来でもそんなことが起こっているなんて。しかし、どうしてこの時代で暴れまわっているのか気になるところだ。」

 マシュ「そうですね。いったい山本さんたちを襲った、時空を超えた謎の超犯罪組織は何をたくらんでいるのでしょうか。」