幕間1 マーリンの語り 2
ゼーナ「確か、私が調べたところもそうだったわね。そして、7つの特異点を彼らは解決、して黒幕を討伐し、世界を救ったのね。」
マーリン「そうだったね。百年戦争時代のフランス、古代ローマ、パラレルの大航海時代、19世紀のイギリス、建国当初のアメリカ、異世界の王都キャメロット【キャメロットはアーサー王が建てたといわれる都のことだよ】、そして、神話時代のメソポタミア。特に、メソポタミアは私も参加したから思い出深い。」
どうやら、彼女はそのことは知らなかったようで、少し驚いたような表情をしていた。どうやら、彼のことを引きこもりと思っているような感じだったようである。
マーリン「そんな目で見ないでおくれ、その、私だって働くときは働くんだから。」
ゼーナ「そのようね。そうじゃなきゃ、恐らく人類滅んでしまってるのでしょうし。そうでなくても、【私】が滅ぼしかねないけどねぇ?」
マーリン「うわぁ、君が言うとシャレにならないんだよなぁ。君いくつ文明滅ぼした?人生で。」
ゼーナ「さぁ、覚えていないわ。とりあえず、覚えているのはあの時。そう、あの青年にわが息子が滅ぼされてしまったことよ。」
彼女は意味深なセリフを仄めかし、不敵な笑みを浮かべる。ここで、彼女の正体に気が付いた方はかなり勘が冴えているかもしれない。だが、そのマーリンもかなり危ない生き物をつい最近まで飼っていたようだが。
マーリン「そうかい、そのことについては私もある意味では人のことはまったく言えないので突込みはなしにしておこう。」
ゼーナ「そうしておいたほうがいいわよ、あなたのためにもね。でも、安心なさい。私は人類を滅ぼすことはやめにしたの。とは言え、あなた方とは未だに相いれないけどね。その代り、私の壮大な実験のため実験に彼らを利用させてもらうことにはしてるけど。」
それは何という【いともたやすく行われるえげつない行為。】そういえば、そんな能力を持った人がいるらしいけど。因みに、その能力を持った人は、辻谷君と同行中である。