泥田坊 11


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飄々とした態度から漂ううさん臭さを感じるが、それでも彼は優秀なキングメーカーである。そんな彼が、我々に説明したいこととは、カルデアのマスターについて説明したいそうだ。

 

 マーリン「そうそう、それだ。一体、あの青年があのカルデアでどのようなことを成し遂げたのかを説明しようと思ったんだけど…どうやら、お客さんが来訪したようだねェ…。全く、貴女は本当にこの世界の生物じゃないんだなぁと思い知らされるよ、【ゼーナ博士】」

信じられないことだ。流石のマーリンもその女性に驚愕を隠しきれなかったようだ。

ここはアヴァロン。この星の内海に存在する楽園。美しい花園が栄える星の魂。そんなところに入ってこられるなんて、本来なら絶対にありえないからだ。

 

 ゼーナ「そうでしょうね。流石のあなたも、私の来訪は予測できなかったかしら。仕方がないわ。私、この星の者じゃないもの。」

 マーリン「そりゃできないよ。君は私以上の非人間、というか、君は本当に人間じゃなかったんだと驚かされるね。この21世紀で君を初めて見た時は驚いた。わざわざこんなところまでやってくるなんて暇人じゃないと来ないよ。しかし、どうやってこの場所までやってきたんだい?」

 ゼーナ「それは秘密よ。それに関しては分かってるんじゃないかしら?」

彼女は、マーリンが自分の正体が何か知っていることはすでに周知の事実のようだ。そのうえで、彼女はマーリンに問いかける。

 マーリン「見当はついているよ。でも、それがこの場所にあると考えると、どうやってそれをここまで持ってきたのか…あ。もしかして?」

 ゼーナ「ご明察。あのモフモフした生き物に私の細胞をちょこっとだけひっつけておいたの。そこから、いつもとは逆の方法で私のほうから【リユニオン】しに行ったというわけよ。あとは、空間をこじ開けるとかかなり苦労したけどね。」

 

 マーリン「やれやれ、こりゃ想像以上だね。…それで、この場所まで来たのは何かな?私の命が欲しいとかそう言う理由?」